ミランは“中盤の支配者”を絶対に手放すな プレミア勢から忍び寄る魔の手

プレミア勢からの関心が伝えられるケシエ photo/Getty Images

契約延長に進展との報道もあるが

2020-21シーズンはセリエAを久々に2位でフィニッシュし、ようやく長く続いた暗黒時代から抜け出そうとしているACミラン。昨季はシーズン後半戦に息切れする形となってしまったが、優勝争いを経験できたことはチームにとって大きな財産となったはず。この悔しさを糧に新たなシーズンではスクデットを掴みにいきたいところだろう。

しかし、そんななかで中盤の主力に移籍の可能性が浮上している。伊『Gazzetta dello Sport』によると、2020-21シーズンに圧倒的な存在感を放ったコートジボワール代表MFフランク・ケシエの獲得に、トッテナムやチェルシーが関心を示しているというのだ。難航していた契約延長交渉がまとまりそうだと現地複数メディアが報じていた矢先、アフリカ産MFはプレミア勢に引き抜かれることとなってしまうのか。

とはいえ、ミランもケシエをそう簡単に手放すわけにはいかない。2020-21シーズンにおける同クラブの中盤で最も替えのきかない存在だったのは彼だ。抜群のフィジカルを活かして攻守両面に冴え渡った彼は、昨季のミランでFWズラタン・イブラヒモビッチにも匹敵する重要なピースだったと言えよう。
ケシエがどれほど重要な存在だったかは、そのスタッツからも見て取れる。データサイト『SofaScore』によると、2020-21シーズンのセリエAにおける同選手はドリブル成功率(79.63%:成功40回以上のMF中1位)やパス成功数(1773本:リーグMF中6位)、地上戦勝利数(136回:リーグMF中9位)、クリア数(48回:リーグMF中9位)、インターセプト数(46回:リーグMF中10位)といった部門でトップ10入り。攻守においてケシエが大車輪の活躍を披露したことは、こうした数字からも窺い知ることができる。

ミランには優秀なMFが多数在籍しているものの、ケシエだけは他の選手と一線を画す存在になっている。それだけに、ロッソネリはどうしても彼だけは死守したい。はたして、復活を期すミランはプレミア勢から忍び寄る魔の手から、コートジボワール代表MFを守り通すことができるのか。新シーズンの開幕は万全の状態で迎えたいところだが……。

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