移籍初年度に下がった評価を回復せよ チアゴに期待したい“2年目の逆襲”

プレミア1年目は少し苦戦を強いられたチアゴ photo/Getty Images

移籍初年度は順応に苦戦したが

はたして、来季こそスペイン産の超絶テクニシャンはリヴァプールで圧倒的な存在感を放つことができるか。加入初年度はチームへの適応に苦しむこととなってしまったMFチアゴ・アルカンタラだが、新たなシーズンでは最高の働きを見せてくれるかもしれない。

2020-21シーズンは大きな期待を背負うも、リヴァプールが披露するテンポの早いサッカーに順応しきることができなかったチアゴ。随所に能力の高さは垣間見えたものの、パスを出すテンポが周囲と合わなかった印象は否めない。チームが苦しい状況に立たされていたこともあって、一時は各方面から批判を浴びる時期もあった。しかし、そんな苦悩の移籍初年度を経て、2年目にチアゴの評価は再浮上することとなるのか。

期待はかけていいはずだ。その大きな理由が、来季ユルゲン・クロップ監督が導入を検討しているとされる“チアゴ中心”のシステム。英『Daily Mirrror』によると、来季のリヴァプールは従来のカウンタースタイルのサッカーに加え、チアゴを中心とした遅攻型のシステムも試すプランがあるという。あくまでこれはオプションの一つに過ぎないだろうが、このシステムを試すことによって、チームメイトのチアゴに対する理解が深まるのは大きいはず。仲間とイメージさえ共有できるようになれば、チアゴはリヴァプールにとってより大きな戦力となるのは間違いない。
「リヴァプールは来季、より良い状態のチアゴを見ることになるだろう。彼はワールドクラスの選手だ。経験もクオリティも申し分ないし、試合をコントロールする方法も知っている。バイエルンのようなチームからイングランドのクラブに来たことで、今季は難しい部分もあったのだろうね。ドイツとイングランドではサッカーがまるで違う。そういった部分もあって、今季はプレミアのペースに順応できなかったんだと思う」

「だが、シーズンが進むにつれて理解が深まっている印象は受けたよ。来季こそはやってくれるんじゃないかな。私も現役時代はプレミアからセリエAに行った経験がある。その時も全く異なるペースに戸惑った記憶があるよ。でも、最終的には慣れた。時間はかかるけど、彼ほどの選手なら調整してくるはずさ」(英『Daily Mirror』より)

リヴァプールOBのポール・インス氏も、チアゴの2021-22シーズンの活躍にはこのように期待をかける。はたして移籍2シーズン目、リヴァプールの超絶テクニシャンはその評価をどこまで回復してくるか。本来のクオリティの高さは誰もが知っているだけに、チアゴの逆襲劇には大いに注目したい。

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