カタールW杯で“悪童FW”は帰ってくるか アッズーリ復帰をかけた1年が始まる

再びイタリア代表の一員として躍動するバロテッリを見ることができるか photo/Getty Images

トルコ行きは間近

はたして、過去にアッズーリの未来を担うと期待されながらも、なかなかその才能を発揮できなかったストライカーにラストチャンスは訪れるか。現時点で、その可能性は限りなくゼロに近いと言えるだろうが、かつて悪童と呼ばれた30歳FWはまだカタールW杯行きを諦めてはいない。

その30歳とはFWマリオ・バロテッリだ。これまでマンチェスター・シティやACミラン、リヴァプールといった名門クラブに在籍するも、なかなか殻を破ることができていない同選手。その素行の悪さも相まって、彼のキャリアは次第に停滞することとなってしまった。2016年にリヴァプールを離れてからは、ニースやマルセイユ、ブレシアを経て昨年12月にセリエBのモンツァへ。移籍後は公式戦14試合で6ゴール1アシストというまずまずの成績を残すも、シーズン終了後にはフリーとなってしまった。

そんなバロテッリだけに、イタリア代表からも長きにわたって遠ざかることとなってしまっている。2018年5月にはブラジルW杯以来となる出場を果たしたが、同年9月以降は再びナショナルチームから遠ざかることに。しばしばピッチ外での行動が話題に上がることはあるものの、今やプレイ面ではすっかり“忘れられた存在”になりつつあるといっていい。

しかし、それでもバロテッリはまだ諦めていないようだ。来年開催予定のカタールW杯に、同選手はイタリア代表の一員として参戦する気満々の様子。現在はスュペル・リグ(トルコ1部)のアダナ・デミルスポルへの移籍が濃厚となっているようだが、彼はトルコの地から逆襲劇を開始する構えのようだ。バロテッリの加入が近づくにあたって、同クラブのオーナーであるムラト・サンジャク氏は悪童FWが抱いているという野望を次のように語っている。

「バロテッリとはほぼ合意に達したよ。取引はすでに85%くらい完了している。マリオもウチに来たいと言っていた。来週あたりにはトルコ入りできるんじゃないかな。それから、彼は我々とともにカタールW杯行きを勝ち取りたいとも言っていたね。その成功を私も望んでいる。彼をサポートする準備は万端だよ」(伊『calciomercato』より)

現在開催されているEURO2020にて、快進撃を披露するイタリア代表。それだけに、バロテッリがこのチームに加わりたいのであれば、トルコで圧倒的な結果を残さなければならないだろう。今大会でCFを務めるチーロ・インモービレやアンドレア・ベロッティはセリエA屈指のストライカーだけに、バロテッリが入り込む余地は今のところないとまで言える。

しかし、希望がまったくないわけでもないか。実はイタリア代表、今大会の決勝トーナメントにおけるCFの枠内シュートはいまだゼロ。全員がバランス良くゴールを奪っているといえば聞こえはいいが、その一方では“取るべき人”が得点を奪えていないのだ。もちろん、この問題がいつまで続くかはわからないが、このまま深刻化するようであればバロテッリにも今後アピールチャンスが巡ってくる可能性はあるかもしれない。

もちろん、大前提としてバロテッリがトルコで得点を量産する必要はあるだろう。あまり現実的な話でないのも事実だ。しかし、ロマンに溢れたこの逆襲劇の完成を、心のどこかで期待している人もいるだろう。はたして、バロテッリがもう一度アッズーリで輝くことはあるのだろうか。可能性は限りなく低いが、30歳となった悪童FWの2021-22シーズンには注目だ。

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