彼をそこに配置するのか? 理解できなかった指揮官レーヴの考え方

次節ポルトガル戦はどのように選手を配置するのか photo/Getty Images

初戦は黒星となった

EURO2020屈指の死の組であるグループF。日本時間16日に行われたドイツ対フランスの一戦は0-1でフランスが勝ち点3を得た。

今大会のレギュレーションではグループステージの3位でも成績上位であれば決勝トーナメントへ進めるが、安全策を取るならば初戦を落とすことは次のステージへ進む確率を狭めることになる。ドイツとしても勝利、もしくは引き分けに持ち込みたかったはずだ。

今回ドイツは[3-4-3]でフランス戦に臨んだ。終始ドイツがボールを保持する形をとったが、中央からの崩しは困難を極め、サイドにボールを集めていた。そこからも攻撃の形を作るのは難しく、クロスを上げざるを得なかった。

ここで気になったのはヨシュア・キミッヒの右ウイングバック起用だ。この試合では彼の前線での働きに助けられた部分もあったが、守備では何度も裏を取られており、キリアン・ムバッペの対応に追われることとなった。結果、オフサイドもあり助かったが、右サイドの裏のケアは今後課題となるか。

もう一つはイルカイ・ギュンドアンの使い方だ。ここまではトニ・クロースとのダブルボランチで起用されることの多かった同選手だが、所属クラブであるマンチェスター・シティでは一つ前のポジションで起用されており、彼の攻撃的な一面が開花したシーズンだ。この試合では前に比重が掛かりすぎてしまい、スペースがなくなっていたが、ギュンドアンを一つ前で起用すれば、解決できたはずだ。そこに前述したキミッヒをボランチへ移動させれば、所属クラブと同じ役割を当てはめることが出来る。

その場合にはルーカス・クロスターマンやマティアス・ギンタ―といった人材を配置するのがベストか。クラブのポジションではなく、ドイツのフォーメーションに選手を当てはめることの多いヨアヒム・レーヴだが、今回ばかりはうまくいかないか。集まる時間の短い代表では選手のやりやすい環境を作り出し戦うのがベストなのかもしれない。

次節はポルトガル戦となっており、どこを修正してくるのか。非常に見ものである。

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