トッテナムで伸び悩んでいた頃が嘘のよう 23歳DFが見せるスペインでの大成長

今季ビジャレアルにおいて重要な戦力となっているフォイス photo/Getty Images

アーセナル戦では守備を引き締める存在に

トッテナムでこそなかなかチャンスを得ることができなかった若きDFだが、この男はスペインで一流の守備者になろうとしているのだろうか。ジョゼ・モウリーニョ前監督からあまり評価されずにスパーズからレンタル移籍に出された男が、新天地で目覚ましい活躍を披露している。

その男とは、今季ビジャレアルでプレイすることになっているアルゼンチン代表DFファン・フォイス(23)だ。トッテナムでは次世代を担うセンターバックとして期待されていた同選手だが、なかなか芽が出ることはなかった。しかし、昨夏ビジャレアルにレンタル移籍すると、この男の才能は一気に開花する。

シーズン開幕からしばらくはボランチを担い、マルチな才能を活かしてチームの中盤を引き締める役割を担っていたフォイス。チームが同ポジションにMFエティエンヌ・キャプーを補強してからも右SBや本職のCBをそつなくこなしており、今季のビジャレアルにとっては重要な戦力となっている。元来の強みである積極性に加え、レンタル移籍後の同選手は以前よりもプレイ中の落ち着きぶりが磨かれた印象だ。リーガ・エスパニョーラ第32節でこそ失点に直結するバックパスをバルセロナFWアントワーヌ・グリーズマンにプレゼントしてしまったが、今季それ以外の部分でほとんど致命的なミスは見当たらない。
そんなフォイスは、現地時間29日に行われたヨーロッパリーグ準決勝1stレグのアーセナル戦でも印象的なパフォーマンスを披露した。データサイト『WhoScored.com』によると、右SBとしてスタメン出場を果たした同選手はクリア数(3回)やタックル数で(3回)でチーム有数のスタッツを記録。若く優秀なアタッカーが揃うアーセナル攻撃陣だが、このアルゼンチンDFの攻略には手を焼くことになった。同サイトによる評価点も、チーム2位タイの「7.0」を獲得したフォイス。このアーセナル戦が、スペインにおける成長の見える一戦となったことは間違いない。

トッテナムではやや伸び悩んでいる印象も受けたフォイスだが、アルゼンチン代表DFは環境を変えたことで着実に一流へと近づいている。ビジャレアルの重要な戦力となった若き守備者。さらなる成長に期待したい。

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