モラタよりもモレノだ 今後のカギとなるスペイン代表ストライカー争い 

今後の可能性を感じさせたモレノ photo/Getty Images

この2人は本大会でのキーマンとなりそうだ

ストライカーという存在は一振りでチームを勝利に導くプレイヤーである。結果に直結するポジションだけに、偉大なストライカーを有するチームはそれだけでタイトルに近づく強い集団へと変わっていく。スペイン代表での歴代最多得点記録を保持しているダビド・ビジャもまたその一人である。

現在、カタールW杯に向けた欧州予選を戦っているスペイン代表だが、前述したビジャのようなストライカーが欠けている。今回、招集されたメンバーの中で9番の位置を担当するのが、アルバロ・モラタとジェラール・モレノなのだが、3試合で二人合わせて2得点と物足りない結果となっている。

モラタに関してはここまでの欧州予選で全試合に先発出場を果たしており、ギリシャ戦で先制点となるゴールを決めているが、それ以降は目に見える結果を出せていない。190cmという大きな体躯があるものの、それを生かしたポストプレイは精度を欠いてしまう場面が散見されており、改善が必要になりそうだ。それでも、データサイト『WhoScored.com』によれば、コソボ戦では欧州予選3試合の中で最多となる4本のシュートを放っており、徐々の調子を上げてきていることが分かる。あとはゴールに繋げるだけだが、もう少し頑張って欲しいところだ。

対して、モレノのプレイは光るものを感じさせた。負傷の影響からギリシャ戦、ジョージア戦と欠場していたが、コソボ戦でようやくベンチ入りをはたし、後半69分からの出場となった。モラタと同じく9番の位置に入った同選手は、前線の中央に留まることなく少し降りて受けるなど、前線に飛び込めるスペースを作り、前線での流動性を生み出していた。

更に低い位置へ降りてのチャンスメイクにも長けており、オフサイドになってしまったものの、フェラン・トーレスへのスルーパスは可能性が感じられた。また、彼の投入から固定化されていたフォーメーションがいい意味で崩れ始め、前述したトーレスの裏への飛び出しなど攻撃の幅が広がっていた。この日の彼の活躍はこれにとどまらず、投入直後にゴールを挙げるなどストライカーとしての役割をしっかりとこなしており、出場機会が少ないながらも、指揮官へのアピールは十分といったところだ。西『SPORT』もスペイン代表のこの活躍に対して「彼がこのポジションのファーストチョイスであることは間違いない」と高い評価を下している。
 
今のところストライカーの序列はモレノが一歩リードといったところ。6月5日にはEURO前の最後の実戦であるポルトガル戦を控えており、ここでの出来が本大会でのメンバー選考につながると考えられる。重要なポジションとなるストライカーだが、モラタ、モレノの両名の活躍に期待したい。

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