今夏限りでのバイエルン・ミュンヘン退団が決まっているダビド・アラバ。左利きでCB、SB、中盤までこなす世界屈指のマルチロールであるオーストリア代表DFの去就は移籍市場での注目のひとつと言っていい。
そんなアラバだが、理想の移籍先ははたしてどこになるのか。現地点で候補に上がっているのが本命に挙げられるレアル・マドリードをはじめとして、バルセロナ、チェルシー、パリ・サンジェルマンの4チームである。
有力視されているレアルはチーム状況的にもアラバの獲得を求めているとされる。今季限りで契約が満了となるセルヒオ・ラモスの契約延長が決まっておらず、ラファエル・ヴァランにも移籍の噂が絶えない。守備の要である2人を失いかねない状況で、経験豊富なオーストリア代表DFは理想の人材といえる。
レアルのライバルであるバルセロナも今季はジェラール・ピケの負傷の影響もあり最終ラインのやり繰りに苦労を強いられてきた。元スペイン代表DFに次ぐディフェンスの柱としてアラバは適任であり、中盤としても機能する汎用性の高さは今のバルセロナのスタイルと合致するかもしれない。
チェルシーとPSGも候補に挙げられているが、今季大型補強を敢行しスカッドが充実しているチェルシーと、レアルやバルセロナといったメガクラブに比べリーグの競争力が落ちるPSGをアラバが選ぶのかは疑わしい。本人の希望とされるスペインの2強のどちらかがチーム状況を考えても有力候補といえる。
そんなスペイン2強だが、レアル、バルセロナともにチームの財政状況は厳しいとされている。契約満了で移籍金がかからないとはいえ、バイエルンに高額な年俸を求め折り合いがつかず退団が決まったアラバだけに、それぞれのクラブに所属する他の選手との給与の兼ね合いも移籍先が決まるに当たっては重要となってくるだろう。
また、状況によってはプレミアリーグのメガクラブなど資金力のあるチームがさらにアラバ獲得に参戦してくる可能性もある。左利きのCBで希少性が高く、ブンデスリーガやチャンピオンズリーグなどバイエルンで様々なタイトルを勝ち取ってきた28歳の経験を求めるクラブは少なくないはずである。
今夏の移籍市場の目玉であるアラバだが、多くのメガクラブから関心が伝えられる中でどのチームを新天地に選ぶのか。オーストリア代表DFの去就からは引き続き目が離せない。