圧倒的すぎる強さ
このまま無敗で駆け抜けるのか。スコットランドの地で歴史に残る無敗軍団が誕生しようとしている。
リヴァプールのレジェンドであるスティーブン・ジェラード率いる古豪レンジャーズだ。
開幕から圧倒的な強さを維持したまま国内リーグを制したレンジャーズは、リーグ戦32試合を消化した段階で28勝4分と異次元の成績を記録。77得点9失点と、攻守両面で文句のつけようがない。ヨーロッパリーグの方でも未だ無敗を維持しており、ジェラードは見事に古豪を復活させた。
注目したいのは、豊富な得点パターンだ。レンジャーズが記録しているリーグ戦77得点はぶっちぎりのリーグNo.1の数字だが、個人の得点ランキング1位はレンジャーズの選手ではない。
得点ランク1位に立っているのはセルティックのFWオドソンヌ・エドゥアール(16得点)、2位はハイバーニアンのFWケヴィン・ニスベット(12得点)、そして3位にようやくレンジャーズのDFジェームズ・タヴェルニエ(11得点)が入ってくる。
レンジャーズの特長はどこからでも得点を奪えるところにあり、特定のストライカーに依存してきたわけではない。今季リーグ戦では実に16人ものプレイヤーがネットを揺らしており、この層の厚さが大きな魅力だ。
PKを担当してきた右サイドバックのタヴェルニエに加え、コロンビア期待のFWアルフレッド・モレロス(10得点)、28歳のイングランド出身FWケマル・ルーフェ(10得点)と計3選手が二桁得点を記録し、リヴァプールから完全移籍した24歳のMFライアン・ケントも8得点、ルーマニアの英雄ゲオルゲ・ハジ氏の息子であるヤニス・ハジも6得点と奮闘した。
この豊富な得点源こそレンジャーズがリーグ戦とヨーロッパリーグの両方で結果を出せている理由の1つであり、この集団を作り上げた若き指揮官ジェラードは高く評価されるべきだろう。