[MIXゾーン]レイソル、王者に敗れるも…… “最強攻撃陣”を苦しめた守備に光明

川崎の山根とマッチアップする柏の仲間 photo/Getty Images

攻撃面の課題も浮き彫りに

柏レイソルは13日、明治安田生命J1リーグ第4節で川崎フロンターレと対戦し、惜しくも0-1で敗れた。この結果、2連敗を喫することとなり、柏の2021シーズンは厳しいスタートとなっている。ただ、柏にとっては課題が浮き彫りになるとともに、手応えも感じた試合ではないだろうか。

アウェイということに加えて、激しい雷雨によりキックオフ時間が30分も遅れる難しい状況ではあったが、パス回しの上手な川崎に対してしっかりとブロックを敷き、立ち上がりから粘り強い守備を披露したレイソル。無闇に前線からボールを追い回すのではなく、左右に振られた際にはスライドしながら対応し、縦パスが入ったところを一気に狙う。そこでうまく相手をサンドしたり、厳しく行ったりすることでボールを奪取。取れなくても相手を牽制してサイドへボールを逃すことで、対人能力に優れた両サイドバックの三丸拡と高橋峻希がきっちりと抑える。この形で、去年シーズン最多得点記録を更新し、今季も開幕4試合で12ゴールを誇る“リーグ最強”と言っても過言ではない川崎の攻撃陣の良さを消しながら苦しめた。最後に後半から途中出場した三笘薫の個人技にやられてはしまったが、この試合の守備面は評価できたのではないだろうか。

試合後、ネルシーニョ監督をはじめ、この試合でプレイした選手からも、守備面に関しての手応えを耳にすることができた。

「現在首位を走るチームに対して、良い守備から再三良い形でカウンターへ出ていくシーンが前半から作れていました。後半に入ってからも、堅い守備から、良い守備から攻撃・カウンターが作れていました(ネルシーニョ監督)」

「この試合に向けて準備した通りに、前半からしっかり守りながらカウンターに出ていくというところはできていました。川崎のチームの特長として、中からしっかり繋ぎながら崩してくるというストロングポイントがあると思います。そういったところで、まずは中を締めながらサイドに追いやって、ボールを奪い切ろうというプランで試合に入りました(キム・スンギュ)」

一方で、昨季28ゴールで得点王に輝いたオルンガを失った代償はあまりに大きく、4試合2得点と攻撃面の課題は浮き彫りに。手数の少ない素早いカウンターが得意のレイソルだが、昨季はボールが多少長くなったり、ズレたりしても、最前線にはスピード、パワー、高さの三拍子を揃えるオルンガがいたため、その身体能力の高さでシュートまで持っていくことができた。

しかし、今季は呉屋大翔が踏ん張ってはいるものの、ゴール前で良い形を作る回数が少ない。実際に今回の川崎戦では前半のシュート数はわずかに「1」、後半は「5」まで増やしたが、90分通して枠内シュートは「0」だった。シュート回数、そしてその精度を上げるのも必要だが、1つ前のパスの質を上げるのも必須だ。ネルシーニョ監督は仕切りに「ラストパス」という言葉を口にし、三丸も得点を取るには「最後のクオリティ」が課題と明かしていた。

「良い形で守備から攻撃の流れが作れていましたけれども、相手陣地へ押し込んだところで、なかなかラストパスが決まらなかった。ハーフタイムにも、選手たちに『もう少しラストパスのところに良いボールをつけていこう』と伝えました。後半に入ってからもラストパスの精度、シュートレンジに入ってからの選手の積極性というものを欠いてしまいました(ネルシーニョ監督)」

「最後のクオリティのところは、間違いなく(川崎と)差があった部分だと思います。ペナルティエリア内にかける人数だったり、サイドバックで言えばどんどん上がって行って前に人数をかけたり、(得点を取るためには)これを継続していくしかないのかなと思います」

はたして、レイソルは守備面での手応えを生かしつつ、攻撃面の課題を修正し、浮上のキッカケを掴むことができるのか。

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