2年前のELベスト4メンバーをも超えられる鎌田の脅威 CLの舞台への挑戦

フランクフルトの攻撃を引っ張る鎌田 photo/Getty Images

当時のメンバーと比較しても鎌田のチャンスメイク力は飛び抜けている

10月から9試合連続白星なしと苦しんだ時期もあったが、ここへきてフランクフルトの調子が上がってきた。

何と言っても大きいのはFWルカ・ヨビッチが今冬に戻ってきたことだ。レアル・マドリードでは結果を残せなかったが、ヨビッチの得点力は本物だ。ブンデスリーガでは2018-19シーズンに17得点を挙げた実績があり、すでに今冬に復帰してから3得点を決めている。

フランクフルトの問題点は引き分けが多すぎることで、今季ここまでリーグ戦で9つも引き分けの試合がある。黒星の数は僅か2つで、これはバイエルン、ヴォルフスブルクと並んでリーグ最少だ。引き分けを白星に変えることが直近の課題であり、得点を奪えるヨビッチが戻ってきたのは大きい。
そしてそのヨビッチを活かすのが、フィリップ・コスティッチと日本代表MF鎌田大地だ。特に鎌田には大きな期待がかかる。

鎌田は今やブンデスリーガの中でも指折りのチャンスメイカーであり、今季はリーグ戦で6番目に多い35本ものキーパス(シュートへ繋がるパス)を記録。アシスト数も6に伸びている。決めてくれるゴールゲッターが現れれば、鎌田のアシスト数はさらに伸びていくことになる。鎌田&ヨビッチとの絡みには期待がかかる。

頼れるヨビッチも戻ってきた photo/Getty Images

まだトップ4入りは可能

ヨーロッパリーグで準決勝まで進むなどフランクフルトが勢いに乗っていた2018-19シーズンと比較すると、当時のフランクフルトで最も多くキーパスを記録していたのはコスティッチだった。リーグ戦では46本を記録していたのだが、それに対して今季の鎌田はすでに35本。チャンスメイクの部分では、鎌田は当時のメンバーをも上回る力を秘めていると言っていい。

そのコスティッチも今季序盤はペースが上がらなかったが、直近3試合では1得点4アシストと爆発。当時コスティッチは10アシストを記録していたため、それに近いところまで数字を伸ばしてほしいところだ。

もちろん守備陣の頑張りも重要だが、ゴールを引き出すことで引き分けの数を減らすことが出来れば欧州カップ戦の舞台が見えてくる。フランクフルトは現在6位だが、3位レヴァークーゼンとは2ポイントしか離れていない。1試合でトップ4へジャンプアップすることも可能で、チャンピオンズリーグを目標にすべきだ。鎌田がCLでプレイする姿も見たいところで、37歳の今もトップパフォーマンスを維持するMF長谷部誠とともに目指すはトップ4だ(数字は『WhoScored.com』より)。

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