ゴール前で真価を発揮する25歳 移籍市場を賑わすポルトのブラジル人MFとは

移籍市場で複数クラブの注目を集めるポルトのオタビオ photo/Getty Images

複数の4大リーグクラブが熱視線

昨今のコロナ禍によって財政状況が悪化しているクラブも多いためか、今冬移籍市場における欧州各クラブの補強はおとなしい。従来、冬のマーケットというのは夏と比べて動きが少ないものだが、それを踏まえた上でも今年は静かな冬と言えるだろう。

しかし、そんな状況にあっても複数の欧州4大リーグクラブはポルトガルで活躍するテクニシャンをめぐって、争奪戦を繰り広げることとなるかもしれない。各クラブの注目を集めているのはポルトに所属するブラジル人MFオタビオ(25)だ。

オタビオは攻撃的MFを本職としながら、左右のウイングもこなせるというユーティリティ性を備えたアタッカー。伊『TUTTOmercatoWEB』によると、同選手には現在ACミラン、ユヴェントス、ナポリ、ASローマといったセリエA勢に加えて、アーセナルやレスター・シティといったプレミアリーグ勢が獲得に興味を示しているという。多くのクラブが補強を自重するなか、それでも今冬イタリアとイングランドのクラブから熱視線を注がれるオタビオ。一体なぜ、彼はここまでの人気を誇っているのだろうか。
その理由は、オタビオがプリメイラリーガ(ポルトガル1部)で記録しているスタッツを見れば理解できるかもしれない。ここまで10試合に出場して2ゴール4アシストという数字も立派だが、それ以上に目を引くのは彼のアタッキングサードにおけるパス成功数だ。このスタッツにおいて、同選手はここまでリーグMF中3位となる172本をマークしている。この数字を見るに、オタビオはゴール前の緊迫した局面でも味方を冷静に探すことができる選手と言えるだろう。

加えて、ドリブル性能も水準以上の技術を備えている。オタビオがここまで記録しているドリブル成功数はリーグMF中7位の27回とまずまずだが、成功率を見てみると77.14%とハイレベル。これは成功数上位10名のなかでは3番目に高い数字だ。ゴール前でパスの選択肢を探しつつ、隙あらば自身でドリブルを仕掛けることも可能なアタッカー。独力で攻撃に変化を持たす事ができる選手は貴重なだけに、人気が出るのも無理はないだろう。

今季限りでポルトとの現行契約が満了を迎えるオタビオ。先述した中にはシーズン終了後にフリーでの獲得を狙うとされるクラブもあるが、果たしてこの争奪戦はどのような決着を迎えることとなるのだろうか。ポルトガルから4大リーグに向かって大ブレイクしたブルーノ・フェルナンデス(マンチェスター・ユナイテッド)の例もあるだけに、オタビオの去就には今後も注目したいところだ。

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