ナポリが抱える不安材料 “14番不在”の年始をいかにして乗り切るか

今季もゴールにアシストと、結果を残しているメルテンス photo/Getty Images

最後までスクデット争いをするためにも

現在、暫定ながらセリエAの5位につけているナポリにとって、“14番不在”の年始は踏ん張り所となりそうだ。

ジェンナーロ・ガットゥーゾ体制2年目を迎えた今季、ナポリはここまで13試合を消化して8勝1分4敗の勝ち点「25」となっている。1試合多く消化している首位のACミランとの勝ち点差は「10」で、まだまだスクデットは射程圏内。不戦敗に加えて勝ち点「-1」が下されていた第3節ユヴェントス戦の判定が覆って再試合が決定したり、怪我人やコンディション不良が徐々に増えてきたタイミングでクリスマスブレイクに突入したりと、決して運も悪くはない。ナポリはこのチャンスを活かすためにも、後半戦で飛躍を遂げるためにも、2021年のスタートで勢いに乗りたいところだ。

ただ、そんなナポリには1つの懸念材料がある。それは14番のユニフォームを身にまとい、長年チームを牽引してきているベルギー代表FWドリース・メルテンスの離脱だ。近年のナポリの飛躍を支えてきた選手の一人である同選手は、今季もここまでリーグ戦11試合に出場して4ゴール6アシストの大活躍。チーム内で最もゴールに絡んでいたのだが、昨年12月に行われたインテル戦(第12節)で開始早々に左足首を負傷し、交代を余儀なくされた。メルテンスはこの怪我により、少なくとも3週間の離脱を強いられるとされ、年末に行われた続く第13節と第14節を欠場。そして、年明けの早期復帰も期待されたが、リーグ戦再開初戦となった1月3日のカリアリ戦の遠征メンバーにも、やはり彼の名前はなかった。

ナポリはこの2シーズン、メルテンスがピッチに立たなかったリーグ戦の戦績は10戦3勝1分6敗。白星はわずかに3つしかない。やはり得点面での戦力ダウンは顕著で、近年高い決定力と勝負強さを披露してきたメルテンスが不在となったこの10試合でナポリは、無得点に終わった試合が4つもあるのだ。実際に、カリアリ戦では相手が退場者を出したこともあり、最終的には4-1の快勝を収めたが、チャンスを生かしきれずに同点に追い付かれる場面もあった。

また、シュートまでの形を見ても、この試合では計30本ものシュートを放ったが、ミドルレンジからのものが目立ち、相手を圧倒していた割には守備陣を崩し切る場面が少なかったように思える。メルテンスは2018-19シーズンに16ゴール10アシスト、2019-20シーズンに9ゴール9アシスト、今季もすでに4ゴール6アシストを記録するなど、直接得点に関与することもそうだが、今季チーム最多となる「24」ものキーパスを記録している。前線で様々なところに顔を出し、攻撃の起点やチャンスメイクもできる同選手の不在は、こういった守備陣を崩し切るところにも影響が出ているかもしれない。今後の試合では、ナポリの決定機自体の減少にもつながってしまう可能性もあるだろう。

190センチ超えのアンドレア・ペターニャやフェルナンド・ジョレンテの高さを活かすのか、ドリブルが武器のロレンツォ・インシーニェやマッテオ・ポリターノら個の力で乗り切るのか……。替えの効かない万能FWが不在の窮地に、ガットゥーゾ監督がどのような手でチームを勝利へ導いていくのか注目が集まる。すでにジムでトレーニングを行う姿などをSNSで披露していることもあり、同選手の離脱が長引くことはなさそうだが、ナポリは終盤までスクデット争いを繰り広げるためにも、この年始の試合でしっかりと勝ち点を積み上げていくことが必要だ。

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