もう“スパージー”とは言わせない 名将がトッテナムにもたらした緊張感

今季は開幕からトッテナムの指揮を執るモウリーニョ監督 photo/Getty Images

「以前と同じようにはならないはずだ」

シーズン途中で指揮官交代となった昨季こそ6位に終わったが、今季のトッテナムはいよいよ悲願のプレミアリーグ制覇を成し遂げることができるのか。ジョゼ・モウリーニョ体制2年目のスパーズが強い。

ここまで9試合を戦って6勝2分1敗の勝ち点「20」で首位。過去に率いたクラブでもその傾向が強かったが、モウリーニョ監督は就任2年目でしっかりとトッテナムを“勝てるチーム”に仕上げてきた。ソン・フンミンとハリー・ケインのコンビが躍動する前線は例年以上の破壊力を誇り、中盤ではサウサンプトンから獲得したピエール・エミール・ホイビュルクがいぶし銀の活躍を披露。完成の域に到達しつつある今季のスパーズは、このままいけばプレミア優勝も夢ではない。そんな予感を漂わせている。

マウリシオ・ポチェッティーノ前監督のチームをベースとして、うまく自身の色を加えることに成功したモウリーニョ監督。選手も同監督が指揮官に就任したことで、チームの雰囲気が明らかに変わったと実感しているようだ。MFエリック・ダイアーは、トッテナムに表れた“モウリーニョ効果”について次のように語る。英『Daily Mirror』が伝えた。
「過去、僕らはずっと2位や3位に甘んじている時期があった。そのたびに人々は僕らの戦いぶりを“スパージー(目前の勝利を逃す傾向があるトッテナムを揶揄した言葉)”と呼んでいたんだ。だけど、今の僕らはあの頃と違う。モウリーニョは僕らに新たなものをもたらしたんだ。要求が高く、甘さを排除して時に冷酷。そのおかげで、チームには良い緊張感が生まれているよ。ウェストブロム戦のような過酷な試合に勝つことができたのは、間違いなくそういった部分が大きかったと思う。これを継続できれば、以前と同じようにはならないはずだ。ここまで状態が良くて優勝できないのは馬鹿げている。これからは全ての試合に勝つつもりでゲームに臨むよ」

プレミア“ビッグ6”の一角に数えられながらも、なかなかタイトルを奪うことができていなかったこれまでのトッテナム。しかし、開幕から名将が率いる2020-21シーズンの彼らは、チームとして一皮剥けることに成功したのか。まだシーズンは序盤戦だが、良い緊張感に包まれているスパーズが今季のプレミアを荒らす予感がしてきた。

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