ゴールゲッターなき“銀河系” 地味でも“試合巧者軍団”が手繰り寄せる勝利

確実にポイントを重ねるレアル photo/Getty Images

リーガのトロフィーを今季も狙える

地味な戦い方でも確実に白星を掴み取る。今のレアル・マドリードのイメージはこんなところではないだろうか。

今夏も攻撃面の大型補強はなく、銀河系軍団というには少々地味だ。試合内容も地味で、1-0や2-0のスコアで勝ち点をもぎ取るケースも増えている。

9月30日のバジャドリード戦はヴィニシウス・ジュニオールのゴールで何とか1-0の勝利を収め、先日のレバンテ戦ではヴィニシウスとカリム・ベンゼマの今季初得点で2-0の勝利を収めた。
おそらく今のレアルで最も得点力が高いのはベンゼマだろうが、スペイン『MARCA』は「今のレアルにゴールゲッターはいない」と主張している。センターフォワードながら、ベンゼマの得点力をそこまで評価していないのだ。

確かにベンゼマは昨季リーグ戦で21得点を挙げたものの、今年の12月で33歳を迎える。ベテランのベンゼマが昨季と同じペースでゴールを挙げられるかは分からない。そして今のレアルにそれをカバーできるだけの得点力を備えた選手はいない。

クリスティアーノ・ロナウド退団の影響は今も続いていると言えるが、そのかわり今のレアルには別の武器がある。

同メディアが評価しているのは高い位置からのプレスだ。破壊力あるゴールゲッターが不在でも、高い位置でボールを回収すれば敵陣でサプライズを起こすことも可能になる。このプレスの機能性は、やや守備を苦手としていたロナウドがいた時には実現できなかったものでもある。

今季リーグ戦4試合のうち3試合はクリーンシートだ。地味かもしれないが、今のレアルに大崩れする気配はない。

試合数に差はあるものの、現段階でレアルはリーグ首位だ。最少得点でも確実に勝ち点を重ね、トロフィーを手繰り寄せていく。ド派手な時代とは違う面白さがそこにはあり、試合巧者軍団となっている今のレアルも興味深い。

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