マンUはなぜレギロンを求めるのか 赤い悪魔が評価する23歳の“攻撃性能”

昨季セビージャでプレイしていたレギロン photo/Getty Images

注目しているのは守備力だけでない

今夏、マンチェスター・ユナイテッドにスペインで名を揚げた左利きのサイドバックは来るか。先日アヤックスからオランダ代表MFドニー・ファン・デ・ベークを獲得してまだ間もない同クラブだが、ここのところ彼らの周囲ではそんな噂が立っている。そのサイドバックとはレアル・マドリードのスペイン代表DFセルヒオ・レギロンだ。

昨季はセビージャにレンタルされ公式戦38試合に出場したレギロン。チームのヨーロッパリーグ優勝にも貢献し、今では移籍市場における人気銘柄となっている。しかし、なぜルーク・ショーという実力者がいるのに、マンUはこの男の獲得に躍起となっているのだろうか。その理由を戦術的な観点から英『Manchester Evening News』が考察している。

同メディアが挙げた最大の理由は攻撃面での貢献度だ。今季のマンUはMFブルーノ・フェルナンデスの加入やMFポール・ポグバの復帰で中央の攻撃に厚みが増した。これにより、今後彼らと対戦するチームはより中央からの攻撃を警戒してくることも予想される。そのため、オーレ・グンナー・スールシャール監督はサイドの攻撃力も強化したい考えを持っているのではないかと『Manchester Evening News』は考えている。ショーも以前は果敢なサイド攻撃が自慢だった選手だが、ここ数年は中央に絞ってのプレイや低い位置からビルドアップに加わる時間が増えている状況。そこで、少し違うタイプのレギロンに白羽の矢を立てたということなのだろう。
それは両者のスタッツにも表れている。2019-20シーズンにショーが記録した1試合平均のクロス数2.25本に対して、レギロンは4.12本。リーガ・エスパニョーラでスペイン代表DFはショーよりも2倍ほど多いクロスを供給していたのだ。他にもキーパス数はショーが0.33本でレギロンは0.71本と、こちらも後者は前者にダブルスコアの差をつけている。“守備型サイドバック”のイメージを持っている人も多いであろうレギロンだが、セビージャではかなりチームのサイドアタックに貢献していたことがこの数字からも見て取れるはずだ。

プレイはシンプルだが、サイドバックに単純な攻撃力を求めているのかもしれないマンUにとってはまさに理想の存在と言えるレギロン。はたして、復活の途上にあるプレミアの名門はこの23歳を無事確保することができるのだろうか。オフェンンス面でも役に立つ若きサイドバックの去就には今後も注目したいところだ。

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