これまでのキャリアでバイエルン・ミュンヘン、レアル・マドリード、そしてドイツ代表と、世界のトップ選手が集まるチームでプレイしてきたMFトニ・クロース。それだけに、彼が指導を受けた監督というのは、世界的に有名な“名将”と呼ばれる人物が多い。
例を挙げてみれば、現在指導を受けるジネディーヌ・ジダンやバイエルン時代に共闘したジョゼップ・グアルディオラ、そしてドイツ代表ではヨアヒム・レーヴ。ルイ・ファン・ハールなんて名前もある。そんな数々の名将と共にキャリアを歩んできたクロース。しかし、彼が自身のキャリアにおいて最高の恩師と語るのは、 彼らとは別の指揮官だ。
「ユップ・ハインケスだね。彼は僕が最も長く共闘した監督だし、レヴァークーゼン時代にも僕が飛躍するキッカケを作ってくれた。バイエルンでも彼は僕らを勝利に導いてくれたね。間違いなく、ハインケスは僕がトッププレイヤーになるのを助けてくれた人だ。もちろん、他にもトップレベルと言える監督はたくさんいた。ペップとは素晴らしい時間を過ごしたし、ジダンとも想像し得る限り最高の成功を掴んだ。でも、誰か一人を選ばなければならないというのなら、僕はユップ・ハインケスを選ぶよ」
ポッドキャスト『Einfach mal Luppen』に対して、クロースはこのように語っている。選ばれたのはレンタル時代のレヴァークーゼン、そしてバイエルンでも共闘したハインケス氏だ。共闘した試合数「123」はジダン監督の「166」よりも少ないが、キャリア初期に自身の才能を見出してくれた指揮官とあって選ぶのも無理はないか。
“天才MF”の基礎を築いたドイツの名将。ハインケス氏も教え子から最高級の賛辞を贈られたことに満足しているか。同氏はすでに監督業を引退しているが、いつの日かメモリアルマッチなどで彼らが共闘する姿をまた見たいものだ。
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