“ブスケッツの再来”と呼ばれた男が振り返る バイエルン時代に感じた焦り

かつてバイエルンでプレイしたホイビュルク photo/Getty Images

「じっと待つことができなかった」

「セルヒオ・ブスケッツの再来」。バイエルン・ミュンヘンを指揮していた当時、ジョゼップ・グアルディオラ監督がこのように評した選手がいた。

ブスケッツといえば、グアルディオラ監督が作り上げた“最強軍団”バルセロナでパスワークの中心を担っていた選手だ。同監督にその「再来」とまで言わしめた逸材。それはデンマーク代表MFピエール・エミール・ホイビュルクだ。

未来のバイエルン中盤を支配する存在として期待をかけられていたホイビュルク。若いながらも優れたポジショニングセンスや高いインテリジェンスを備えた彼は、間違いなく当時新たな“ペップの申し子”候補だった。
しかし、現在のバイエルンを見てもわかるように、最終的にホイビュルクはチームを去っている。思うように才能を伸ばすことができなかったのだ。ペップに最高級の賛辞を送られた逸材MFは、なぜバイエルンで絶対的な存在となることができなかったのか。独『Sport1』のインタビューにて、本人はその理由としてブレイクを焦ったことを挙げている。

「バイエルン時代、僕の最大の弱点は焦りだったよ。1〜3年ほどかかるブレイクまでの時間をじっと待っていることができなかったんだ。すぐにチームで重要な存在になりたかったのさ。当時はちょっと敏感になりすぎていたね。あの頃の僕は不安定で、感情の起伏が激しかったよ」

チームに加入したからには早く貢献したいという気持ちが強すぎたのか。すぐに結果を求めるあまり、バイエルンでは失敗してしまったとホイビュルクは若手時代を振り返る。どれだけ才能に恵まれていてもステップは確実に踏まなければならない。若手にそんな教訓を与えてくれるエピソードか。

現在はイングランド・プレミアリーグのサウサンプトンでプレイするホイビュルク。同クラブでは主将を務めるまでになったが、プロになりたての頃はなかなかに苦労をしていたようだ。

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