男子、三日会わざれば刮目して見よ──。そんな慣用句があるが、これはどの世界においても通じるもので、若者の成長というのはサッカー界でも早いものだ。おそらく、今季バイエルン・ミュンヘンを熱心に追いかけている人以外にとって、彼は彗星の如く現れた存在と言えるだろう。19歳のアルフォンソ・デイビスだ。
開幕当初は将来有望な若手の一人に過ぎなかった同選手だが、彼はシーズン途中に負傷者が続出した影響でアタッカーから左サイドバックにコンバートされると、そのままレギュラーに定着。かねてよりの強みだった圧倒的なスピードを武器にチームの左サイドを支配している。コンバート当初に最大の懸念とされていた守備力も改善傾向にあり、伸び代は抜群だ。
そんなデイビスがいかにハンジ・フリック監督のチームにとって重要なピースとなっているかが見て取れる統計がある。データサイト『Opta』によると、フリック体制移行後のバイエルンにおいてデイビスは全フィールドプレイヤー中トップの出場時間を記録しているのだ。そのプレイタイムは延べ1853分と、2位のDFダビド・アラバ(1710分)とは100分以上の差がついている。疲労の回復が早い若手ということもあるだろうが、これは称賛されてしかるべき数字だろう。
2019-20シーズンのバイエルンにおいて、大車輪の活躍を披露している左サイドのスピードスター。緊急のコンバートということもあり今後どのポジションで勝負していくかはまだわからないが、デイビスはこれからもフル回転でバイエルンを支える存在をなっていくのだろう。まだ10代なだけに、ファンのワクワクは止まらない。
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