昨夏にはフランス代表のロシアワールドカップ優勝コンビであるDFリュカ・エルナンデス、DFバンジャマン・パヴァールの2人が合流したこともあり、バイエルンでは最終ラインの世代交代が行われる予定だった。
これで立場が危ういものになると思われたのが、ベテランのジェローム・ボアテングだ。バイエルンでは若いニクラス・ズーレもいるため、センターバックの人員は十分だ。昨年にはバイエルンのウリ・ヘーネス会長もボアテングに新天地を勧める発言をしており、評価を落としていたボアテングは構想外と考えられていた。
ところが、エルナンデスとズーレがまさかの長期離脱。バイエルンはプランが狂うことになり、ここでボアテングに出番が巡ってきたのだ。当初は不安もあったはずだが、ブンデスリーガ公式もボアテングのパフォーマンスをある程度評価している。
特に指揮官がハンジ・フリックに代わってからは評価が上がっており、リーグ戦でも直近3試合でフル出場を記録。チームの連勝に貢献している。
クラブのカール・ハインツ・ルンメニゲCEOも「ヘーネスの発言も間違いではなかった。あの時は今とはタイミングも違っていた。ジェロームのプレイは良くなっており、フリックの下で安定感を取り戻したと思う」と称える。昨夏時点とは明らかに評価が違ってきているのだ。
ボアテングはドイツ代表監督ヨアヒム・レーヴから事実上の構想外を言い渡された選手の1人だが、同じ扱いを受けたバイエルンFWトーマス・ミュラー、ドルトムントDFマッツ・フンメルスは評価が急上昇。もう1度ドイツ代表に呼ぶべきではないかとの意見まで出てきている。
ボアテングもそれに続きたいところで、フリックの下で何とか世界トップレベルのセンターバックとの評価を取り戻したい。
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