「彼が市場に出ているなんて残念な限りだよ」
今夏移籍市場でマンチェスター・ユナイテッドのFWロメル・ルカクとローマのFWエディン・ジェコを狙うとされるインテル。この2人のストライカーを獲得できればインテルの前線は豪華になる。しかし、同クラブのレジェンドは彼らよりも放出の噂されるFWマウロ・イカルディの方がお気に入りのようだ。
そう主張したのはかつてインテル一筋で17年間プレイし、通算537試合に出場したサンドロ・マッツォーラ氏。伊『calciomercato』によると、同氏はルカクとジェコの実力を認めつつも、自分ならイカルディをファーストチョイスにすると次のように語っている。
「ロメル・ルカクとエディン・ジェコの2人はいずれもワールドクラスのストライカーだ。でも、私はマウロ・イカルディの方がお気に入りだね。イカルディは信じられないほどのサッカー選手だ。彼が市場に出ているなんて残念な限りだよ」
インテル首脳陣の中にもそう思っている人間は少なからずいるはず。彼の得点能力や嗅覚に疑いの余地はない。マッツォーラ氏の言う通り、“サッカー選手”としてなら一流だ。しかし、クラブが気にしているのはピッチ外の問題。キャプテン剥奪騒動以降の態度や妻であり代理人を務めるワンダ・ナラの言動など、インテルはこれまで散々振り回されている。たしかに、イカルディを市場に出さなければいけないことは残念だが、事情を考えれば致し方のないことだろう。
とはいえ、イカルディが残留する可能性はまだ消えていない。現在、インテルはルカクとジェコの獲得交渉が停滞していると現地で一部報道がなされている。新戦力の補強がないままイカルディを放出してしまえば、計算の立つセンターフォワードがラウタロ・マルティネスのみとなってしまう。彼ひとりで1シーズンを戦い抜くのは不可能なだけに、クラブがイカルディの慰留に動く可能性は十分あるだろう。
はたして、イカルディは来季どこでプレイしているのか。マッツォーラ氏のようにインテルでの復活を期待している人もいるだけに、妻ともども大人な振る舞いを心掛けてほしいところだ。