移籍市場ではビッグネームの獲得も注目を集めるが、レンタル移籍していた選手たちのカムバックも楽しみの1つだ。レンタル先で急成長した若手選手もおり、来季は戦力として計算できるかもしれない。
そこで英『FourFourTwo』は、来季プレミアリーグで輝きを放てるレンタル組6名をリストアップしている。特に今夏はチェルシーがFIFAから今後2回の移籍市場での補強禁止処分を受けていることもあり、レンタルバックは重要な補強となる。
1.クルト・ズマ(DF/チェルシー)
1人目はそのチェルシーからだ。ズマは若い頃より将来に期待できるセンターバックと言われてきたが、もう24歳だ。若手とも呼びにくい年齢となり、そろそろチェルシーで居場所を築きたい。今季はエヴァートンにレンタル移籍していたが、同メディアはガリー・ケイヒルがクラブを離れる今夏はチャンスがあると見ている。
控えのアンドレアス・クリステンセンよりも評価は上と考えられているようで、ダビド・ルイスとアントニオ・リュディガーのバックアッパーとして活躍できれば理想的だ。
2.キーラン・ダウエル(MF/エヴァートン)
エヴァートンの2列目には優れたアタッカーが揃っているが、マルコ・シウバ率いるチームには選手層の厚みが求められている。21歳のダウエルは今季プレミア・チャンピオンシップ(イングランド2部)のシェフィールド・ユナイテッドにレンタル移籍し、そこでプレミアリーグ昇格に貢献。トップ下とサイドハーフを担当でき、ギルフィ・シグルズソンやベルナルジのバックアッパーになれると同メディアは評価している。
3.マルコ・グルイッチ(MF/リヴァプール)
リヴァプールの中盤は競争が激しいが、ドイツのヘルタ・ベルリンで成長を遂げた23歳のグルイッチを同メディアは高く評価している。現代的なボックス・トゥ・ボックスの選手としてユルゲン・クロップのスタイルにフィットするMFと捉えられており、ベテランになったジェイムズ・ミルナーや長期離脱からのコンディションが気がかりなアレックス・オックスレイド・チェンバレンの代役となるだけの能力は備えている。
4.アクセル・トゥアンゼベ(DF/マンチェスター・ユナイテッド)
最終ラインの補強が不可欠と考えられているマンUでは、ワールドクラスのセンターバックを最低でも1人は獲得すべきと言われている。しかし、ワールドクラスのDF1人獲得するだけで問題が解決されるわけではない。アストン・ビラで成長を遂げたトゥアンゼベにはプレシーズンでチャンスが与えられるはずで、怪我が目立つエリック・バイリーやサポーターからの評価が伸びないクリス・スモーリングらに勝負を挑むことはできるはずだ。
5.タミー・アブラハム(FW/チェルシー)
同じくアストン・ビラにレンタル移籍していた選手より、チェルシーサポーターが何度もカムバックを叫び続けているアブラハムもプレミアで試してほしい実力者だ。今季は26得点を記録しており、ゴンサロ・イグアインやオリヴィエ・ジルーにも負けない人気を誇っている。バックアッパーというよりはセンターフォワードの即戦力として起用したい選手だ。
6.ハリー・ウィルソン(FW/リヴァプール)
ウイングを主戦場とするウィルソンが今のリヴァプールで定位置を確保するのは難しいだろう。さすがにモハメド・サラーとサディオ・マネに勝負を挑むことはできない。しかし、今季レンタル先のダービー・カウンティで15得点を記録した実績は評価されるべきで、前線のバックアッパーとして信用してもいい頃だ。今季はジェルダン・シャキリが前線のリズムに変化を加える選手として起用されてきたが、ウィルソンにも同様のチャンスが与えられるべきか。
22歳のウィルソン、21歳のアブラハム、トゥアンゼベなど当然若い選手が数多くリストアップされている。彼らはレンタル先で武者修行を終え、プレミアの舞台で活躍するだけの準備を整えつつある。この中から来季1部で実力を証明する者が現れるのか楽しみだ。