29日にヨーロッパリーグの決勝が行われ、チェルシーとアーセナルのプレミアリーグ勢同士が王座をかけて激突した。
2度目の優勝を目指すチェルシーはエデン・アザールやジョルジーニョといった主力が名を連ねたほか、出場が微妙とされたエンゴロ・カンテも無事スタメン入りを果たした。一方、来季のチャンピオンズリーグ出場権を獲得するためにも負けれらないアーセナルは、バレンシアを撃破した準決勝・2ndレグのメンバーから変更なしとなっている。
アーセナルボールでキックオフされた試合は、一発勝負の決勝ということもあり、両チームともに慎重な入りを見せた。しかし、15分を過ぎたころからアーセナルがサイドを起点に徐々に相手陣内の深い位置までボールを運ぶシーンが増える。そして27分、グラニト・ジャカがペナルティエリア手前から強烈なミドルシュートを放つも、これは惜しくもクロスバーをかすめ、ゴールとはならなかった。一方、チェルシーもアザールを中心に攻撃を仕掛け、前半の終盤に何度かチャンスを作るも、相手の堅い守備やGKの好セーブに阻まれ、先制点を奪うことができず。スコアレスのままハーフタイムを迎えている。
ただ後半に入ると、すぐさま均衡が破られた。49分、エメルソンのアーリークロスに、今大会の得点ランキングで首位に立つオリヴィエ・ジルーが反応。DFの前にうまく入り込むと、鮮やかなダイビングヘッドでゴールネットを揺らし、チェルシーに待望の先制点をもたらした。これで勢いに乗ったチェルシーは60分、高い位置でボールを奪うと、左サイドでコバチッチ、アザールとつなぎ、中央へ丁寧なクロスを入れる。これをフリーで走り込んだペドロが左足で合わせ、リードを2点に。さらに65分、ジルーがエリア内で倒されて得たPKを、アザールが落ち着いて沈め、勝利を大きく手繰り寄せた。
3点のビハインドを負ったことで、アーセナルのウナイ・エメリ監督が動く。66分にナチョ・モンレアルとルーカス・トレイラに代えて、マッテオ・グエンドウジとアレックス・イウォビを投入する2枚同時替えを敢行。すると、直後の69分にそのイウォビが豪快なミドルシュートを叩き込み、反撃の狼煙をあげる。1点返したことでアーセナルの反撃ムードになるかと思われたが、チェルシーのエースが再び本領を発揮。72分にジルーのふわりとした折り返しをアザールが冷静に合わせ、アーセナルの息の根を止めた。
試合はこのまま終了し、チェルシーが4-1でアーセナルを撃破。2012-13シーズン以来のEL優勝を成し遂げている。一方、アーセナルはチェルシーに夢を打ち砕かれ、3シーズン連続でチャンピオンズリーグの出場を逃す結果となってしまった。
[スコア]
チェルシー 4-1 アーセナル
[得点者]
チェルシー:ジルー(49)、ペドロ(60)、アザール(65:PK、72)
アーセナル:イウォビ(69)
[スターティングメンバー]
チェルシー:ケパ、アスピリクエタ、クリステンセン、ダビド・ルイス、エメルソン、ジョルジーニョ、カンテ、コバチッチ(→バークリー 76)、アザール(→ザッパコスタ 89)、ペドロ(→ウィリアン 71)、ジルー
アーセナル:チェフ、パパスタソプーロス、コシェルニー、モンレアル(→グエンドウジ 66)、ジャカ、トレイラ(→イウォビ 66)、メイトランド・ナイルズ、コラシナツ、エジル(ウィロック 78)、オバメヤン、ラカゼット