守備の改善には補強が不可欠
今季は何とか残留を決めたものの、日本代表DF吉田麻也が所属するサウサンプトンは想像以上に苦しいシーズンを過ごすことになった。今季途中には成績不振からマーク・ヒューズを解任し、ライプツィヒで結果を出したラルフ・ハーゼンヒュットルを招聘。ハーゼンヒュットルが何とか立て直したものの、それでも残留を決めるのが精一杯だった。
来季は巻き返したいところだが、まず手をつけるべきは守備だ。吉田としては屈辱だろうが、サウサンプトンは今季ここまで64の失点を喫している。これはさすがに多すぎで、失点を減らさないことには上位進出を望むのは難しい。
吉田と同じセンターバックには長身のヤニック・ヴェステルゴーア、ヤン・ベドナレク、ジャック・スティーブンスらがいるが、英『Football Fancast』は今夏絶対に新しいセンターバックを獲得すべきとの見方を示している。この4人だけでは力不足ということだ。
「スティーブンスは明らかに不十分だが、吉田、ヴェステルゴーア、ベドナレクにも疑問がある」と伝えられており、さらなる実力者を最終ラインに加えるべきなのかもしれない。
また同メディアは、来季からハーゼンヒュットルはライプツィヒで使用していた[4-2-2-2]のシステムを使ってくるはずと読んでいる。サウサンプトン就任当初は3バックも使用していたが、自身の好む[4-2-2-2]に変更するならばセンターバック の頭数が1枚減ることになる。求められる素質も変わってくるはずで、補強次第ではスタメン争いは一層激しくなるだろう。
リーダーシップがあり、空中戦に強く、組み立ての部分でも力を発揮できる選手。つまり同メディアが求めているのはフィルジル・ファン・ダイク級のセンターバックで、そんな実力者が加われば吉田も危ない。吉田も空中戦と足下の技術に強みを持つ選手ではあるものの、来季サウサンプトンの最終ラインを束ねるのは誰になるのか。