イグアインはチェルシーを救えるか? ケイン、アグエロらと比較すると……

チェルシーが狙うイグアイン photo/Getty Images

スタッツはそれほど優れていない

新たなセンターフォワード獲得を求めているチェルシーは、指揮官マウリツィオ・サッリがナポリで指導したミランFWゴンサロ・イグアインの獲得に近づいている。チェルシーではアルバロ・モラタ、オリヴィエ・ジルーらが期待を裏切っているため、エデン・アザール依存を解消する点取り屋が必要だ。

ただし、イグアインは頼れるセンターフォワードとなるだろうか。英『Squawka』は少しの疑問を抱いている。なぜならプレミアリーグのトップ6と呼ばれる強豪6チームのセンターフォワードと比較しても、イグアインの得点率がそれほど高くないからだ。

同メディアは直近2シーズンの得点記録からデータを出しているが、イグアインは1試合平均得点が0.48点、シュートが枠内に飛ぶ確率は36.71%、決定率は13.92%となっている。
もちろんセリエAとプレミアでは環境が違うため、全てをデータだけで判断することは難しい。しかしプレミアのライバル陣にはもっと優れた数値を残しているストライカーがいる。

例えばトッテナムのハリー・ケインは1試合平均得点が0.8点、枠内シュート率は43.3%、決定率は16.86%とイグアインを上回る。マンチェスター・シティのセルヒオ・アグエロは1試合平均0.86点、枠内シュート率40.37%、決定率19.25%とかなり高い数字だ。同じマンCではガブリエウ・ジェズスも1試合平均0.66点、枠内シュート率58.14%、決定率20.93%と少ないチャンスでも得点に結び付けられる精度の高さを証明している。

アーセナルのアレクサンドル・ラカゼットは1試合平均0.53点、枠内シュート率47.71%、決定率19.27%、ピエール・エメリク・オバメヤンは1試合平均0.77点、枠内シュート率48.86%、決定率27.27%だ。

また、1試合平均のチャンスメイク数もイグアインとは差がある。イグアインは0.93回だが、ケインは1.01回、アグエロは1.69回、ジェズスは1.28回、オバメヤンは1.13回、ラカゼットは1.35回だ。

何より批判を浴びているモラタも1試合平均得点は0.48点を記録しており、これはイグアインと同じ数字なのだ。枠内シュート率は43.85%、決定率は14.04%でどちらもイグアインを上回る。1試合平均チャンスメイク数も1.26回でモラタの方が上だ。

サッリのスタイルを理解しているという点においてイグアインは貴重な存在ではあるものの、チェルシーが求めるほどの大量得点を奪える選手かは疑問が残る。プレミアの環境に適応するための時間も必要だろう。イグアインが救世主になるかは微妙なところだが、イグアインはプレミアのトップスコアラーたちと競える存在なのか。

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