熟成したワインのよう ついに迎える天才・ロイスの”ベストシーズン”

ドルトムントのロイス photo/Getty Images

今季のパフォーマンスは驚異的なレベルに

これまでドルトムントFWマルコ・ロイスは天才と言われ続けてきた。ドイツにはメスト・エジルやマリオ・ゲッツェなど他にも天才肌と称賛されてきた選手が数多くいるが、その中でもロイスは屈指の才能と評価する声もあったほどだ。

ただ、ロイスには常に「ガラスの天才」との呼び名が付きまとった。怪我が何度もロイスのキャリアを阻み、ドイツ代表でも重要なコンペティションを欠場せざるを得ない苦い経験も味わった。ロイスが最も輝いていたシーズンはいつかと問われると、答えに戸惑う人も多いのではないか。

もしかしたら、ロイスにとって最高のシーズンは今季なのかもしれない。今季はルシアン・ファブレの下で重要な役割を担い、ここまで大きな怪我をすることなく16試合11得点の成績を残している。昨季は7得点に終わったため、すでにそれを超えたことになる。これほど快調な滑り出しを見せたロイスも珍しい。
まず最初にロイスがブレイクしたのはボルシアMGに在籍していた2011-12シーズンで、当時はリーグ戦で18得点を決めている。これは今でもロイスにとってキャリアハイの数字だ。それを今季は超えられるかもしれない。そう思わせるほど今季のドルトムントとロイスは調子が良い。ジェイドン・サンチョら若手を引っ張る立場になっていることもロイスの成長に繋がっているはずで、今はチームリーダーでもある。

ブンデスリーガ公式は29歳になったロイスには以前ほどのスピードはないと見ているが、年を重ねたワインのように成熟した選手になったと評価している。これまでのように縦へ疾走するシーンはそれほど多くないかもしれないが、中央から重要な局面に絡んでくるロイスは違った脅威がある。ついにロイスのベストシーズンが来たと手応えを感じているサポーターも少なくないだろう。

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