スポーツ界で「たられば」は意味のないものだが、アーセナルほど言いたくなるクラブも珍しい。毎シーズンのようにリーグ戦の優勝争いに顔を出し、今季こそはと期待をかけたまま後半戦に失速していく展開が続いているからだ。あの時こうなっていれば……と考えたサポーターも数多くいるはずだ。
そんな中、英『Sky Sports』が新たな「たられば」となる話題を提供している。同メディアの発表したデータによると、今季のアーセナルはリーグトップとなる21本ものシュートがポストあるいはバーを叩いている。アーセナルは今季19アシストを記録した司令塔のメスト・エジルを中心に多くのチャンスを作っていたが、それを不運というべきか実力というべきかポストやバーに当ててしまっていたのだ。
アーセナルに次いで多かったのはウェストハム、トッテナムで19本、エヴァートンが18本、リヴァプールが16本、マンチェスター・シティが15本、そして今季リーグ戦を制したレスター・シティは11本だった。トップ4の中ではレスターが最も本数が少なく、少ないチャンスを確実に得点へ繋げている。
アーセナルはトップ4の中では最も少ない65得点しか奪っていないが、ポストやバーに当てたうちの半分でも決まっていれば優勝もあり得たかもしれない。得点力だけが優勝できなかった理由ではないものの、チャンスを確実に作れていただけに2位という順位は悔いが残る。「たられば」は言っても意味がないが、優勝にあと1歩届かないシーズンを送り続けてきたアーセナルサポーターの間では絶えない話題の1つだろう。