準々決勝 メキシコ 0-7 チリ
2016年6月18日 /サンタクララ/ 現地22時キックオフ
歴代最強とも言われるメキシコ代表と、昨年のコパ・アメリカ覇者であるチリ代表との対戦は準々決勝の中でも屈指の好カードだった。両チームとも小柄な選手が多いこともあってプレイスタイルが似た部分もあり、日本人が参考にすべきチームとも言われる。
そんな注目の一戦で圧倒的なパフォーマンスを披露したのがチリだ。チリは前半だけで13回のタックルを記録し、中盤で面白いようにボールを奪っていく。ボールを奪ってからは選手が次々に味方を追い越し、厚みのある攻撃を展開する。
すると16分、チリはディアスのミドルシュートをGKが弾いたところにプッチが詰めて先制。グループステージでは盤石の守備で試合をコントロールしていたメキシコがあっさりと先制を許してしまう。その後もメキシコはチリの激しいプレスの前にボールを繋げず、シュートすら打てない展開が続く。
44分からはこの試合の主役となったバルガスのゴールショーが開幕。サンチェスがフワリと浮かしたボールをバルガスがペナルティエリア内で受けると、トラップで相手DFをかわして左足でシュート。トラップからシュートまでお手本のような流れでチリが2点目を奪う。
2点をリードされて後半を迎えたメキシコは、状況を打開するべくFWラウール・ヒメネス、MFカルロス・ペーニャを同時投入する。しかしそんなメキシコの希望を打ち砕いたのはチリのエース・サンチェスだった。
49分、サンチェスとビダルの2人で相手守備陣を崩すと、サンチェスがあっさり決めて3点目。チリが後半早々に試合を決めてしまう。その後もチリとバルガスの勢いは止まらず、バルガスは52分、57分と立て続けに得点を奪ってハットトリックを記録。さらに74分には角度のないところから右足で強烈なシュートを叩き込んでこの日4点目。異常なペースで得点を積み重ねていく。
それからのチリはビダルやサンチェスを中心に中盤を支配し、細かなドリブルと気の利いたパスワークでゲームをコントロール。87分にはビダルを追い越してペナルティエリア内に侵入したプッチがこの日2点目となるチップキックを決めて7-0。試合はこのまま終了し、チリが衝撃的なスコアで準決勝進出を決めた。
[メキシコ代表]
監督 ファン・カルロス・オソリオ
GK
ギジェルモ・オチョア(マラガ/スペイン)
DF
パウル・アギラル(クラブ・アメリカ)
ネストル・アラウホ(サントス・ラグーナ)
エクトル・モレノ(PSV/オランダ)
ミゲル・ラジュン(ポルト/ポルトガル)
MF
ヘスス・ドゥエニャス(ティグレス)
アンドレス・グアルダード(PSV/オランダ)
エクトル・エレーラ(ポルト/ポルトガル)
FW
イルヴィン・ロサーノ(パチューカ)
ヘスス・コロナ(ポルト/ポルトガル)
ハビエル・エルナンデス(レヴァークーゼン/ドイツ)
交代出場
45分 カルロス・ベーニャ
(OUT ヘスス・デュエナス)
45分 ラウール・ヒメネス
(OUT イルヴィン・ロサーノ)
60分 ディエゴ・レジェス
(OUT ヘスス・コロナ)
[チリ代表]
監督 ファン・アントニオ・ピッツィ
GK
クラウディオ・ブラーボ(バルセロナ/スペイン)
DF
ホセ・ペドロ・フエンサリダ(ウニベルシダ・カトリカ)
ガリー・メデル(インテル/イタリア)
ゴンサロ・ハラ(ウニベルシダ・デ・チリ)
ジャン・ボセジュール(コロコロ)
MF
マルセロ・ディアス(セルタ/スペイン)
チャルレス・アランギス(レヴァークーゼン/ドイツ)
アルトゥーロ・ビダル(バイエルン/ドイツ)
FW
エドソン・プッチ(LDUキト/エクアドル)
エドゥアルド・バルガス(ホッフェンハイム/ドイツ)
アレクシス・サンチェス(アーセナル/イングランド)
交代出場
57分 フランシスコ・シルバ
(OUT マルセロ・ディアス)
60分 エンツォ・アンディア
(OUT ガリー・メデル)
73分 マルク・ゴンザレス
(OUT ジャン・ボセジュール)
※所属チームは、2015/16シーズンです。
[得点]
メキシコ:
チリ:プッチ(16、87))、バルガス(44、52、57、74)、サンチェス(49)