トラウトが出廷し証言 「最初に思ったのはドラッグだが…」 スカッグスさんの薬物死をめぐる裁判

MLBを代表する打者のトラウト photo/Getty Images

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証人として出廷

ロサンゼルス・エンゼルスの元投手タイラー・スカッグスさんの死をめぐる民事裁判で、同僚だったマイク・トラウトが日本時間22日、カリフォルニア州の法廷に出廷し、証言した。

スカッグスさんは2019年7月、遠征先のホテルで急死。検視の結果、死因は薬物過剰摂取によるものと判明した。この事件では、既に当時球団スタッフだったエリク・ケイ受刑者がスカッグスさんに薬物を提供した罪で、2022年に連邦裁判所から禁錮22年の判決を受け服役している。

また遺族は球団が薬物問題を黙認していたとし、エンゼルスに対して1億1800万ドル(約177億円)の損害賠償を求め裁判を起こした。そして今回、トラウトが選手として最初に証言することとなった。
『ESPN』によると、トラウトは「スカッグスが酒を飲む姿は見たがマリファナ以外の薬物を使用しているのを見たことはなかった」と述べ、普段の姿から薬物使用を疑う兆候も感じなかったと話した。

そしてスカッグスさんを最後に見たのが、亡くなる前夜、ホテルのエレベーターの中であり、翌朝チームミーティングでその死を知らされ、泣き崩れたことも振り返った。

トラウトはその同僚の死から数日後、本拠地で行われた追悼試合についても触れたという。全選手がスカッグスさんがつけていた背番号「45」のユニホームを着用し、チームはその試合でノーヒットノーランを達成。トラウトは第1打席で本塁打を放ち、「ホームランを打てたのは気分が良かった。でも、あの夜は本当に感情的だった」と静かに語った。

一方、スカッグスさんだけでなく、ケイ受刑者についての証言も求められ、トラウトはそれにも赤裸々に答えた。

トラウトはケイ受刑者が金銭目的で極端な行動に出ていたことを証言。クラブハウスで度胸試しの賭けを行い、速球を体に受けたり、床の虫を食べたりしていたことを説明した。

そして他の球団スタッフからケイ受刑者が違法な目的で金を使っているかもしれないと聞かされると、「最初に思ったのはドラッグだが、どんなものかはわからなかった」とも語り、それ以降、トラウトはケイ受刑者と距離を置き、「彼に『お前には2人の息子がいるんだ。間違ったことをするべきではない』と直接言ったことがある」と注意したことも明かした。

球団を相手取った裁判。証人喚問で出廷するのはトラウトのみにとどまらないことが予想される。今後の動向が気になるところだ。

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