「もっとも不恰好なゴール」がシーズンを決定づける一撃になる!? 泥にまみれても勝利を掴めるようになったアーセナルは“真の優勝候補”となったのか

“不恰好な”ゴールで勝ち点3をもたらしたトロサール Photo/Getty Images

なりふりかまわず勝ち点を掴めるようになった

プレミアリーグ第8節、首位アーセナルはアウェイでフラムと対戦し、1-0と勝利。勝ち点3を得て首位を堅持した。

しかし、お世辞にも面白い試合とは言えなかった。中央を固めるフラムに苦戦し、チャンスを作り出せないまま時間ばかりが過ぎていった。ゴールが決まったのは後半に入った58分。コーナーキックをガブリエウ・マガリャンイスがフリックしたところを、レアンドロ・トロサールが太ももに当ててゴールにねじ込んだ、なんとも不恰好なゴールだった。

英『Daily Mail』は、「寒くて厳しい夜に、泥臭いゴールを決めることの価値は、たとえ芸術家集団であっても理解できる。だからこそアーセナルの今シーズンもっとも醜いゴールが、シーズンを決定づける瞬間の1つとして記憶に残るかもしれない」と評した。たしかに泥臭い、アーセナルらしくないゴールだ。しかしこのゴールで間違いなく試合の流れが変わり、勝ち点3をもぎ取ることができたのだ。

「これは私たちがあえて新しいアーセナルと呼ぶ、彼らの姿を象徴するものかもしれない。彼らには豊富な才能があり、それは私たちも知っている。彼らが過去の挑戦で気まぐれなプレイを見せてきたことは周知の事実だ。しかしここで見せた、恥辱の可能性を顧みない汚れ仕事と努力は、真の優勝候補の証だ」

「統計を見てみよう。これは彼らのアウェイ戦4試合中3つめの勝利であり、しかもすべて1点差の勝利だ。言い換えれば、彼らは勝ち方を見つけるというかけがえのない能力を習得しつつあるのだ。調子が良くない時でも試合を乗り切り、失点を避けるという能力だ」

アウェイのニューカッスル、ホームのウェストハム、アウェイのフラムと戦ったアーセナルだが、昨季はこの3試合で勝ち点1しか取れていなかった。それが今季は同じ試合で勝ち点9を得ている。選手たちは調子の上がらない夜でも勝ち点を持ち帰る術を身につけつつあり、それは華麗でありながらも脆弱だったかつてのアーセナルとはまったく違うものだ。

同紙が指摘するように、アーセナルは真の優勝候補となったのだろうか。これまでにない力強さがチームに備わっているのは、どうやら確かであるようだ。

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