人口52万人のカーボベルデよりも少ない小国が2026W杯に出る可能性も? いざ大陸間プレイオフへ“人口29万人”が抱く夢

オセアニア予選を戦ってきたニューカレドニア代表 photo/Getty Images

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国は1%のチャンスに賭けている

厳しいアフリカ予選を勝ち抜き、2026ワールドカップ出場を決めたカーボベルデ代表。カーボベルデは人口52万人の小国であり、この人口はW杯本大会史上2番目に少ない数字となる。

しかし、そのカーボベルデより少ない人口でW杯出場の夢を叶える国が出てくるかもしれない。2026W杯予選で大陸間プレイオフ参加を決めている人口29万人のニューカレドニア代表だ。

ニューカレドニアはオセアニア予選にて今年3月の代表決定戦まで進んだが、決定戦ではニュージーランド代表に0-3で完敗。この結果ニュージーランドが本大会出場を決め、ニューカレドニアは大陸間プレイオフへ回ることになった。
大陸間プレイオフは来年3月にメキシコで行われる予定で、出場するのは6カ国。このうち南米からは南米予選7位に入ったボリビア代表が出場を決めていて、他4カ国はまだ決まっていない。

ニューカレドニアがこのプレイオフを勝ち抜くのは簡単ではないが、選手も国民もこのプレイオフに賭けている。現在も準備を進めていて、今月の親善試合ではジブラルタル代表を2-0で撃破。今回はジブラルタルに乗り込んでのゲームで、資金が限られているニューカレドニア代表にとって欧州でのゲームは特別なものだった。

『ESPN』によると、代表監督のヨハン・シダナーはニューカレドニアのW杯出場の可能性は1%くらいしかないと見ている。しかしその1%の可能性に賭けており、現在ニューカレドニアは希望に溢れているのだ。

「(ジブラルタルでの勝利は)大きな一歩だ。W杯出場の可能性は1%くらいだろう。だが、その1%のために100%の力で戦うつもりだ」

ニューカレドニア代表にとっては珍しい欧州組であり、ルーマニア1部のウニレア・スロボジアでプレイするMFジェイコブ・ジェノもサッカーを通してニューカレドニアを知ってもらいたいと意気込む。

「サッカーを通じてニューカレドニアらしさを示せるかもしれない。僕たちのサッカーリーグはプロというわけではないけど、それでも毎年成長している。ニューカレドニアの人にとって代表チームがいかに大切な存在か、僕たちは知っている。僕たちは国民の情熱であり、代表チームの進歩は誰にとっても良いものだ。僕の場合は幸運だ。欧州でキャリアを築くことができていて、ルーマニアで良い契約を結んでもらっている。しかしニューカレドニアの多くの選手は朝に別の仕事をこなし、夜にトレーニングする生活だからね。今回もジブラルタルに来るために選手たちは本業を休まないといけなかったから」

本業を休んで2026W杯に参戦なんてことになれば色々と大変なこともあるだろうが、ニューカレドニア全ての人が歓迎するのは間違いない。大陸間プレイオフもレベルの高いゲームとなるが、ニューカレドニアはミラクルを起こせるか。



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