「第2のインドネシア代表」を目指すマレーシア代表 帰化選手の偽造書類問題でFIFAは同国協会に制裁

国際サッカー連盟 photo/Getty Images

帰化政策で代表チームの強化をするマレーシア代表だったが……

国際サッカー連盟(FIFA)はマレーシアサッカー協会に対し、帰化選手に関して「文書の偽造と改ざん」があったと認定し、罰金処分などの制裁を下した。

事の発端は今年6月に行われたAFCアジアカップサウジアラビア大会の予選第3ラウンドで、マレーシア代表はベトナム代表と対戦。その際にマレーシア代表は7人(ガブリエル・フェリペ・アロチャ、ファクンド・トマス・ガルセス、ロドリゴ・フリアン・ホルガド、イマノル・ハビエル・マチュカ、ジョアン・ビトール・ブランダン・フィゲイレド、ジョン・イラザバル・イラウルギ、ヘクター・アレハンドロ・ヘベル・セラーノ)の帰化選手を招集し、うち5選手が先発出場した。だがFIFAはマレーシアサッカー協会がこれらの選手の祖父母がマレーシアで生まれたように見せるために出生証明書を偽造したと報道。同国協会に対して35万スイスフラン(約6600万円)の罰金と、当該7選手にそれぞれ2000スイスフラン(約38万円)の罰金、12か月間のサッカー関連活動の停止処分を下したという。マレーシアの『MakanBola』は、「調査の結果、FAMが提出した複数の証拠書類には、実際の出生国の元の記録と一致しない情報が記載されていることが判明した。元の書類には、7人の選手の祖父母として挙げられている人物が、マレーシア生まれではないことが記載されていた」と伝えていた。

同じ地域であるインドネシア代表がオランダ人選手の帰化政策により代表チームの強化に図っていたことを受け、マレーシアも同様の政策を行なっていた。これらの選手は欧州や南米出身の選手でこの6月10日のベトナム戦では彼らの活躍もあり、マレーシア代表が4-0で大勝した。

なお、マレーシアサッカー協会は今回の件に対し「不正確かつ不公平である」と反論。「FAM(マレーシアサッカー協会)は、FIFAがこの主張を裏付けるいかなる証拠も提示していないことを証明する。選手の資格に関するすべての文書と提出物は、確立された手順に従ってFAMによって準備され、承認され、完全に管理されている」と強調していた。

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