ついにアルテタは積極ターンオーバーが可能に!? 誰が出てもクオリティ落ちないアーセナルがようやく完成か

アルテタは充実のスカッドを使いこなせるか Photo/Getty Images

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フォレスト戦は5人の新加入選手が先発

プレミアリーグ第4節で、ノッティンガム・フォレストを3-0と破ったアーセナル。ここまでブカヨ・サカ、カイ・ハフェルツ、ウィリアム・サリバと主力に負傷者が相次ぎ、主将のマルティン・ウーデゴーはこの試合でまたしても肩の負傷で途中交代してしまうという野戦病院状態だが、新加入選手の躍動のおかげで全体的な印象はポジティブなものとなっている。

この試合では、5人の新加入選手たちがスタメンに名を連ねた。マルティン・スビメンディやエベレチ・エゼは負傷者がいなくてもスタメンだったと思われるが、ヴィクトル・ギェケレシュ、ノニ・マドゥエケ、クリスティアン・モスケラの先発は上記の負傷者たちが影響しているといえる。しかしいずれの選手も高パフォーマンスを見せており、アーセナルのスカッドはぐっと厚みを増した印象がある。

また見逃せないのは、中盤にデクラン・ライスに代わってミケル・メリーノが先発したことだ。ライスは特に負傷を抱えていたわけではないが、アーセナルはCLアスレティック戦をミッドウィークに控えている。ミケル・アルテタ監督は記者会見で、ライスに休養を取らせ、メリーノのスペイン代表での好調ぶりを持ち込みたかったのだと狙いを語っていた。
「ミケルは2試合で4ゴールを挙げたあと、非常に高い感情状態を持って復帰する。その感情をうまく利用したい。選手がその瞬間を迎えた時を利用したいんだ。彼らの持つ資質が、チームに何か違うものをもたらしてくれるはずだから」

主力を固定しがちで、ターンオーバーが乏しいとの批判を多く受けていたアルテタ監督。しかしこのタイミングでのメリーノの起用は、今季は積極的なターンオーバーを行うことになると予感させるものだ。負傷のウーデゴーに代わって登場したイーサン・ヌワネリも、昨季はサカの代役のウインガーとしての働きが目立ったが、今季はMFとしてより深い位置でゲームに関与するなど新機軸を見せている。アルテタはヌワネリの起用についても語っている。

「(ヌワネリとウーデゴーは)それぞれ異なるクオリティを持っている。特に前半、特定のエリアでボールを持ったとき、彼(ヌワネリ)がいかに落ち着いてボールを運ぶことができるかが伝わってきた。ペナルティエリアに近づいたときには、彼の頭はゴールのことだけに集中している。他のことは考えていない。同じポジションに異なるクオリティの選手がいるのは素晴らしいことで、リーズ戦でもそれは同じだった」

『The Athletic』は、アルテタ監督が今、同じポジションで異なる資質を持つ選手たちを活かせる段階にあると伝えた。左にはエゼがいると同時に、交代後すぐアシストという結果を出したレアンドロ・トロサールもいる。左サイドバックには好調のリッカルド・カラフィオーリがいるが、試合展開や相手によってはマイルズ・ルイス・スケリーを起用できる。数シーズン前のマンチェスター・シティのように、誰が出てもクオリティが落ちず、それぞれに違うものを提供してくれるチームがようやく出来上がったのかもしれない。

今季いよいよアルテタは積極的なターンオーバーを行うようになるのか。CLアスレティック戦の先発メンバーにも注目が集まる。



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