トッテナムのベンチ要員から状況激変 戦い続けたダイアーの思い「キャリアの中で最も挑戦的な6か月間」 

バイエルンで出番を増やすダイアー photo/Getty Images

バイエルンの重要戦力としてCL準々決勝へ

トッテナムで構想外となりつつあったDFが、僅か半年後にバイエルンの一員としてチャンピオンズリーグ準々決勝に臨むなんてシナリオを想像できただろうか。

今季前半戦と後半戦でまるで異なる日々を過ごしているのは、今冬にトッテナムからバイエルンに移籍したDFエリック・ダイアーだ。

トッテナムは今季よりアンジェ・ポステコグルーが指揮官に就任し、センターバックには機動力のある選手が好まれるようになった。これによってダイアーの出番は激減したのだが、今冬にはセンターバックの補強を望んでいたバイエルンがダイアー獲りへと動いた。
バイエルンにはキム・ミンジェ、ダヨ・ウパメカノ、マタイス・デ・リフトら実力あるセンターバックがいたが、ミンジェとウパメカノのパフォーマンスが思うように安定しなかった。徐々にダイアーとデ・リフトのコンビが増えるようになり、ダイアーは出番を掴むことに成功したのだ。

『The Athletic』にて、ダイアーはこの半年間を我慢の時間だったと振り返っている。トッテナムでも気持ちは切らしていなかったようで、じっとチャンスを待ってトレーニングしてきたのだ。

「キャリアの中で最も挑戦的な6か月間だった。新しい監督が来て、彼が何か新しいことを始めたいと考えていたのは明らかだった。自分の契約状況も残り1年だったし、クラブも何か新しいことを始めたいと考えていた」

「それでもメンタル的にも肉体的にも、素晴らしい状態にあると思っていた。トッテナムでは常に良いトレーニングをしていると感じていたんだ。準備はできていたし、ただそのチャンスを待っていたんだ。この6か月間に関して、自分を誇りに思っている。この6か月間で僕は非常に多くのことを学んだ。フットボールについてたくさんのことをね。新しい監督の下で働き、彼の仕事を見ることができて楽しかったよ」

バイエルンは6日にリーグ戦で格下のハイデンハイムと対戦し、2-3とまさかの大逆転負けを喫した。このゲームではダイアーとデ・リフトがお休みとなっており、センターバックでコンビを組んでいたのはミンジェとウパメカノだ。この敗戦は再び2人の評価に傷をつけただろう。

バイエルンは9日にチャンピオンズリーグ準々決勝1stレグでアーセナルと対戦する。トッテナムで戦ってきたダイアーにとっては因縁のライバルであり、今季の成果を発揮すべき時だ。

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