サッカー王国ブラジルは危機的状況なのか 南米予選でまさかの大苦戦「アンチェロッティ招聘に夢中で1年を無駄にした」

南米予選で苦戦しているブラジル photo/Getty Images

2026W杯制覇へ厳しい船出

ワールドカップ2026・南米予選でウルグアイ、コロンビア、アルゼンチン相手に連敗を喫し、まさかの6位に沈むブラジル代表。

さすがにブラジルがワールドカップ出場権を逃すシナリオは想像しづらいが、今のチーム状況が不安定なことは確かだ。

『The Athletic』は、ブラジルの未来が見通しづらいと現状を不安視している。ブラジルの目標はワールドカップに出場することではなく、2026年大会での優勝が目標だ。南米予選通過は当たり前のミッションであり、約3年後の優勝へチーム力を高めていかなければならない。現在はそれができているとは言えず、2026年大会制覇へ今の状況は非常にまずい。
「ブラジルにとって難しいのは、誰を責めるべきか分かりづらく、さらには次に何をすべきかを理解するのがもっと難しいということだ。暫定監督のフェルナンド・ディニスが批判を受けるのは当然だろう。彼はボリビア戦で5-1の勝利を収めて好調なスタートを切ったが、それ以降のセレソンは特に攻撃面で精彩を欠いている」

「ブラジルに長期離脱者が続出している点は考慮すべきだろう。ネイマール、ヴィニシウス、カゼミロ、エデル・ミリトンという4人の主力選手がアルゼンチン戦を欠場した。今年のブラジルは46人の選手を起用し、そのうち20人が代表デビュー選手という実験の年になっている。彼らはレアル・マドリードを指揮するアンチェロッティ招聘に夢中になったおかげで、実質的に1年を無駄にしたことになる」

昨年のワールドカップ・カタール大会終了後、ブラジル代表がアンチェロッティ招聘にこだわってきたのは事実だ。今では2024年夏よりアンチェロッティがブラジル代表の指揮官に就任し、レヴァークーゼンで結果を出しているシャビ・アロンソをレアルに招聘するなんてプランも盛んに噂されている。

レアルでヴィニシウスやロドリゴ・ゴエスを指導している名将アンチェロッティを招聘できれば状況は変わるかもしれないが、2024年夏からでは実質2年間しか準備期間がない。代表監督の仕事に慣れていないアンチェロッティがすぐに結果を残せるかは疑問もあり、カタール大会終了後の過ごし方は非常に問題があったと言えそうだ。

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