ビエルサの守備戦術がメッシをも封じ込めた 「古豪復活」ウルグアイは2026年W杯の台風の目となるか

ビエルサはウルグアイを強力なチームに作り替えつつある photo/Getty Images

ブラジルもアルゼンチンも破った

W杯南米予選、ウルグアイ代表はアルゼンチン代表と対戦し、ロナルド・アラウホとダルウィン・ヌニェスのゴールで2-0と勝利した。これでウルグアイはブラジル代表戦に続いて連勝となり、勝ち点10で2位につけている。

光ったのはマルセロ・ビエルサ監督が植え付けた守備だ。バック4は積極的な守備でアルゼンチンの前線の選手たちを追い込んだ。MFフェデリコ・バルベルデやMFマヌエル・ウガルテもときにバックラインに吸収されるほどの徹底した守備意識を見せ、前進しタックルを仕掛ける選手をうまくカバーしていた。

試合後、リオネル・メッシは「決して快適じゃなかった。僕らは長い時間ポゼッションすることができず、チャンスも作れず、彼らのリズムで望むような試合をしてしまった」と、ウルグアイのペースに巻き込まれたことを認めている。
今年5月に就任したビエルサ監督はユニークな指導法と攻撃的なチームをつくることに定評があるが、成績が安定するタイプの指揮官ではない。癖が強すぎるパーソナリティのためトラブルも多く、ラツィオの監督を就任2日で辞任したこともある。あだ名は「エル・ロコ(変人)」である。

しかし今回は徹底した守備戦術の浸透とともに、ブラジル、アルゼンチンの南米2強を連続で破るという快挙をやってのけた。近年は世界大会での存在感もそれほど大きくないウルグアイだが、いよいよ古豪復活なるか。このまま順調にチームの構築が進めば、2026年のW杯では要注意の存在になっているだろう。

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