実力のあるCBだ
プレミアリーグ第9節、マンチェスター・ユナイテッドはシェフィールド・ユナイテッドと対戦。2-1と勝利し順位を暫定8位まで引き上げた。
この試合で先発し、充実のパフォーマンスを見せたのがDFハリー・マグワイアだ。マグワイアは持ち前の頑強さとリーダーシップで勝利に貢献。この試合でMOMに選ばれている。
しかしマグワイアは、批判にさらされることも多い選手だ。昨季は水準に満たないパフォーマンスが続いたためにスタメンを外され、今季の初めにはクラブのキャプテンを剥奪された。イングランド代表では9月のスコットランド戦でオウンゴールを記録してしまい、彼に対する嘲笑はさらに高まった。クラブでも代表でも、マグワイアには激しい暴言や嘲りが向けられることが多くなっている。
この傾向に異を唱えるのが、現在は解説者などを務めるジェイミー・レドナップ氏だ。同氏は『Mail Sport』のポッドキャストで、次のように語っている。
「それは不公平だ。誰もがミスをすることはある。ユナイテッドでプレイする他の選手たちがミスを犯すのを見たが、彼らに対してはマグワイアに対する粘着の4分の1も見られない」
「しかし、マグワイアがそれをやれば、それはミームとなって、誰もがそれについて話しはじめる。それは完全に不公平だよ。彼がプレイすれば、違いを生むことはわかるだろう」
「マグワイアはユナイテッドにとって長期的な答えとなるか?」という問いに対しては、「そうではないと思う。彼は最近絶好調だが、どこか別の場所に進む必要があるかもしれない。それでも、彼は批判を受けるに値しない。それは常識を下回り、時には恥ずべきものだった」と答えたレドナップ氏。現在はラファエル・ヴァランらの負傷で出番を得ているマグワイアだが、今夏に放出候補であったことは誰もが知るところだ。レドナップ氏もそこは否定していない。
マグワイアばかりが批判や嘲笑を受けるのは、ある種のスケープゴートにされているからだろう。しかし、彼の持つ力の大きさはこの試合でも証明されたといえる。マグワイアが幸せにプレイできる環境をユナイテッドのなかで見いだせるのか、それとも移籍するのがベストなのかはわからないが、今回は批判を黙らせるだけのパフォーマンスを見せることができたのではないか。