激しい撃ち合いを制した日本代表がトルコを撃破 日韓W杯以来21年越しのリベンジを果たす

トルコとの撃ち合いを制した日本代表 photo/Getty Images

2002年日韓W杯以来の対戦

トルコ代表との親善試合に臨んだ日本代表。10日に行われたドイツ戦では4-1で日本が大勝し、勢いをつけて挑むトルコ戦となった。2002年の日韓W杯以来、21年ぶりの両者の戦いは注目を集めていた。

ドイツ戦からは10人の選手の入れ替えを行い、DF毎熊晟矢(C大阪)やMF伊藤敦樹(浦和)らがスターティングメンバーに名を連ねた。対するトルコは注目のMFハカン・チャルハノールはベンチスタートとなった。

気になる中盤の並びは右から堂安、久保、中村敬斗となり、久保がトップ下でプレイ。立ち上がりはトルコが日本のDFラインの裏にロングボールを送るのに対して、日本はしっかりと後方からビルドアップしリズムを作る。
なかなか攻撃のチャンスが作れない日本であったが、15分に伊藤敦樹が右サイドの堂安とワンツーで中に入ると左足一閃。豪快なミドルシュートで日本が先制点をマーク。これが伊藤敦樹にとっての代表初ゴールとなった。

19分には久保の完璧なスルーパスに絶妙なタイミングで古橋が抜け出し、パスを受けるも、ファーストタッチがうまくいかず、惜しくも追加点とはならなかった。

右サイドから攻撃を組み立てる日本代表は、28分に激しいプレスからボールを奪うと、久保が強烈なミドルシュート。一度はGKに弾かれるも、こぼれ球に中村敬斗がしっかりと反応し、日本は追加点を決めた。

日本の攻撃はまだまだ終わらない。毎熊が見事なボール奪取をみせ、ドリブルで駆け上がると味方の動きをよく見て中村敬斗にラストパス。冷静に流し込み、中村敬斗はこの試合2ゴール目をマーク。前半で3点を取るという完璧な試合運びを見せる。

しかし、43分にセットプレイから失点を許す。トルコはファーサイドへのボールをヘディングで合わせると、中村航輔は一度セーブするが、こぼれ球にカバクがつめ、1点を返される。この失点の際に激しく衝突した中村航輔は肩を痛め、シュミット・ダニエルとの交代を余儀なくされた。前半終了間際に立て続けにピンチを迎えるも、代わって入ったシュミットがファインセーブ。

失点こそしてしまったものの、少ないチャンスを確実にものにした日本代表が2点リードで折り返す形となった。

後半から橋岡、伊東、前田が出場。トルコは司令塔のチャルハノールが後半の頭から出場した。後半も右サイドから攻撃の形を作る。54分には伊東のクロスから相手DFのクリアが久保にあたりポストに直撃。

58分には中央で受けた伊東から古橋にスルーパスが出るも、惜しくもオフサイドに。すると、トルコが攻勢を強める。61分に左サイドのサルの折り返しからシュートを打たれると最後は、ユルドゥルムに決められ1点差に。

62分には久保と前田の崩しから最後は古橋にクロスが来るも、シュートはポストに直撃し、なかなか追加点を奪えない。すると日本は先制点の伊藤敦樹に変え、遠藤が出場。流れを変えるべく、主将を投入した。

1点差まで追い上げたことでスタジアムの雰囲気は一気にトルコムードに。72分には右サイドからカフヴェジが左足のシュート、73分にはサルの強烈なシュートを浴びるが、どちらもGKシュミットがファインセーブで日本のピンチを救う。チャルハノールを中心にトルコがチャンスを作る。

そんななか、77分にトルコのCKをクリアすると、伊東が持ち前のスピードで駆け上がりPKを獲得。このPKを伊東が落ち着いて決め、欲しかった4点目を決めた。追加点を決めた日本は79分に町田に変え、冨安を投入。ゲームをしっかりと締めるべく頼れるディフェンダーが出場した。

2点差にリードを広げた日本はその後、安定したディフェンスを見せ、トルコに反撃のチャンスを作らせない。後半の終盤にはトルコが猛攻に出るも、体を張ったディフェンスで失点を許さない。最後は集中力を切らさなかった日本代表が激しい撃ち合いを制し、4-2でトルコに勝利した。

2002年の日韓W杯のラウンド16で0-1で敗戦したトルコ代表に21年越しとなるリベンジを果たした日本代表。ドイツ戦に続き、トルコにも勝利した森保JAPANは欧州遠征で2連勝を飾った。


[スコア]
日本 4-2トルコ

日本
伊藤敦樹(15分)、中村敬斗(28分、36分)、伊東純也(78分)

トルコ
カバク(44分)、ユルドゥルム(61分)

日本
中村航輔(→シュミット・ダニエル 45+3分)、谷口彰悟、町田浩樹(→冨安健洋 79分)、毎熊晟矢(→橋岡大樹 46分)、伊藤洋輝、田中碧、堂安律(→伊東純也 46分)、伊藤敦樹(→遠藤航 64分)、久保建英、中村敬斗(→前田大然 46分)、古橋亨梧

トルコ
ウールジャン・チャクル(→アルタイ・バユンドゥル 46分)、オヌル・ブルト、チャグラル・ソユンク(→メリフ・デミラル 46分)、オザン・カバク、メルト・ミュルドゥル、サリフ・エズカン(→ハカン・チャルハノール 46分)、オルクン・コクチュ(→イスマイル・ユクセキ 46分)、イルファン・カフヴェジ(→バルシュ・ユルマズ 83分)、ユスフ・サル、サリフ・ウチャン(→ジェンギズ・ウンデル 46分)、ベルトゥ・ユルドゥルム

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