ストークでの2部降格から“5年” 今やバイエルンでレヴァンドフスキの穴埋める大型FW予想外の大変身

バイエルンで主力となっているチュポ・モティング photo/Getty Images

ビッグクラブの主力になる未来を予想できたか

サッカー選手のキャリアとはどう動いていくか読めないものだ。

5年前にはイングランドのストーク・シティで降格を経験しながら、今ではロベルト・レヴァンドフスキに代わるバイエルンのエース格となっているのがFWエリック・マキシム・チュポ・モティングだ。

カメルーン代表FWチュポ・モティングのキャリアは決して派手なものではなく、ドイツのハンブルガーSV、マインツ、シャルケと中堅クラブを渡り歩き、2017年にはイングランドのストーク・シティへと移籍。
しかしストークは19位に沈み、2部へ降格。チュポ・モティングも5ゴールしか奪えず、苦い思いを経験している。これが5年前のことだ。

当時チュポ・モティングに注目していた人はそこまで多くなかったはずだが、そこからキャリアは激変。ストーク・シティの2部降格に合わせ、パリ・サンジェルマンが獲得へ動いた。

もっともパリでは前線のバックアッパーの立ち位置で、前線の中心はネイマールやキリアン・ムバッペだ。獲得当初はそれほど注目されていなかった。

しかしチュポ・モティングは2019-20シーズンのチャンピオンズリーグ準々決勝のアタランタ戦で後半アディショナルタイムにチームを勝利へ導く決勝ゴールを決めるなど、想像を超える活躍を披露。ビッグクラブで戦える選手であることを証明したのだ。

2020年には現在所属するバイエルンへと移籍。そこでも当初はレヴァンドフスキのバックアッパーだったが、昨夏にはレヴァンドフスキが退団したこともあって1番手へ浮上。今後はバイエルンも新センターフォワード獲得へ動くだろうが、ひとまず今季はチュポ・モティングがきっちりと仕事をこなしてくれている。

先日行われたパリ・サンジェルマンとのチャンピオンズリーグ決勝トーナメント1回戦2ndレグでも味方の横パスから貴重なゴールを決めており、ここぞの場面で決めてくる不思議な得点力がある。

5年前からは想像もつかないステップアップで、パリとバイエルンではそれまで縁がなかったタイトルも複数獲得した。レヴァンドフスキを失いながらも、バイエルンが今季もチャンピオンズリーグ優勝候補の一角に挙げられる理由の1つにチュポ・モティングの頑張りがあり、その実力はもっと高く評価されるべきなのだろう。

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