昨季王者ミランは過大評価されていたのか まさかのトップ4から漏れる危険性が出てきた

年明けから調子が上がらないミラン photo/Getty Images

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今季は補強がヒットしなかった

昨季王者に何が起きてしまったのか。昨季のセリエAを制したミランが苦しんでいる。

現在の順位は2位となっており、順位表はそこまで悪くない。しかし年明けからはスーペルコッパ・イタリアーナでインテルに0-3、今節もリーグ戦でラツィオに0-4のスコアで敗れる大荒れぶりだ。インテルとラツィオは強敵だが、さすがにこの2試合で7失点はまずい。

伊『Calciomercato』は昨季のスクデットで過大評価されすぎたところがあったのかもしれないと冷静に振り返る。現在の順位は2位となっているが、3位ラツィオ、4位インテル、5位ローマとは1ポイントしか離れていない。首位ナポリとは12ポイント差がついており、逆転優勝というよりはトップ4フィニッシュの方を心配した方がいいだろう。それほど年明けからミランの調子が悪い。
1つは守護神マイク・メニャンの負傷だ。ジャンルイジ・ドンナルンマの穴を完璧に埋めてきたメニャンの長期離脱は想像以上の痛手で、昨季もメニャンのスーパーセーブに助けられてきた場面が何度もあった。

攻撃面では左サイドの依存が深刻だ。左から仕掛けるウイングのラファエル・レオンの突破力は脅威だが、それしか引き出しが無くなってしまうことがある。レオン、さらに超攻撃型レフトバックのテオ・エルナンデスを抑えられると苦しい。

近年はヒットが続いていた新戦力が当たっていないことも大きい。最大の目玉戦力は昨夏にクラブ・ブルージュから獲得したベルギー期待の若手FWチャールズ・デ・ケテラエルだが、初のセリエAに戸惑っているのか結果が出ない。リヴァプールより加入したFWディボック・オリギも影が薄く、攻撃のパターンが限られてしまっている。

セリエA連覇、さらにチャンピオンズリーグで上位を目指すのが今季の目標となっていたが、現状スクデットは厳しい。チャンピオンズリーグはベスト16へ進んだが、それ以上にセリエAのトップ4から漏れる心配の方をするべきかもしれない。

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