“キャリック監督誕生”の裏にファーガソンの言葉あり マンUのOBが度々ミドルズブラ指揮官を務めるワケ

ミドルズブラを指揮しているキャリック監督 photo/Getty Images

現役引退後も続くキャリックとファーガソンの関係

現役時代には長きに渡ってマンチェスター・ユナイテッドでプレイし、5度のリーグ優勝やチャンピオンズリーグ制覇も経験したマイケル・キャリック氏。オーレ・グンナー・スールシャール元監督がマンU指揮官を解任された後、マンUの暫定監督を務めた彼は、昨年10月末からチャンピオンシップ(英2部相当)のミドルズブラ指揮官として活動している。
 
キャリック氏は本格的に監督業をこなしていくにあたり、マンUのレジェンド指揮官、かつ、彼にとっての恩師でもあるアレックス・ファーガソン氏からアドバイスをもらっていたようだ。
 
初陣となったプレストン・ノースエンド戦こそ2-1の逆転負けを喫したものの、以降は勝ち点を積み上げているキャリック監督のミドルズブラ。キャリック監督就任後のリーグ戦成績は11試合を終えて8勝1分2敗となっており、現在リーグ4位まで浮上している。
 
英『Daily Mail』によれば、キャリック氏はミドルズブラ指揮官を引き受けた理由について、「現場に復帰したくてウズウズしていたわけではない。そのチャンスがあったからこそ興味を惹かれたし、(就任を)考えるようになったんだ」とコメントを残している。
 
また、キャリック監督はファーガソン氏から「クラブではなく、クラブの会長を見て引き受けるかどうかを判断しろ」という旨のアドバイスを受けていたようで、ファーガソン氏が良き相談役であることも同時に明かしている。
 
「彼は長年に渡って、元選手全員にそう言ってきたと思う。確かに彼は私にそう言ったし、その理由も分かる。クラブに情熱を持っている会長やオーナーがいるということは、とんでもなく大きな違いなんだ」
 
「就任が決まった時にも話をしたし、その後も何度か会っている。彼は聞き上手で、決して独裁者ではないんだ。それに彼はアドバイスをくれる。いつも彼との会話の中から何かを得ることができる」
 
同メディアは、ファーガソン氏の教え子であるブライアン・ロブソン氏や、ファーガソン氏の下でコーチを務めたスティーブ・マクラーレン氏が、スティーブ・ギブソン会長率いるミドルズブラの指揮官に就任した過去を取り上げている。マンUのOBがこれだけミドルズブラの監督になるということは、ギブソン会長がクラブに情熱を注いでいる人物であるということの証だろう。
 
現在マンUはファーガソン氏退任後から続いている低迷期を抜け出そうと、エリック・テン・ハーグ監督の下で奮闘している。しかし、このままキャリック監督が指揮官としての実績や経験を積んでいけば、マンUの正式な指揮官に任命される未来もあるだろう。まずは今季、ミドルズブラをプレミアリーグに昇格させることができるのかどうか、彼の手腕に注目だ。

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