「ハンドブレーキを引いた状態でプレイしていた」 偽9番も任されたミランFWデ・ケテラエルはまだゴールが遠い

どんな形であれ1点決めれば流れは変わるはず photo/Getty Images

今季中の覚醒にも期待したい

12日、コッパ・イタリアラウンド16のトリノ戦を0-1で落としてしまったミラン。偽9番として先発出場したFWチャールズ・デ・ケテラエルはこの試合でも結果を残すことができなかった。
 
夏の目玉補強となったものの、まだミランでの初ゴールを決めることができていないデ・ケテラエル。彼は本来トップ下を主戦場とする選手だが、FWオリヴィエ・ジルーを始めとする主力たちがベンチスタートとなった上、FWディボック・オリギやFWアンテ・レビッチが負傷離脱中ということもあり、今回のトリノ戦ではセンターフォワードを任された。
 
ところがこの試合、ミランは尽くゴールを決められず、延長後半に決勝点を奪われて敗北。69分の時点でトリノの選手が1人退場するという追い風も吹いたのだが、数的有利を活かすことはできず。途中からFWラファエル・レオンやジルー、DFテオ・エルナンデス、MFイスマエル・ベナセル、DFダヴィデ・カラブリアといった主力も総動員したが、最後までトリノディフェンス陣を崩すことはできなかった。
 
120分フル出場を果たしたデ・ケテラエルはCKから右ポスト直撃のヘディングシュートを放ったり、鋭いシュートを2本枠内に飛ばしたりと惜しい場面も何度かあった。しかし、それ以外で決定的なプレイを見せることはほとんどなく。ジルーが登場してからは普段のトップ下にポジションを移したりもしたが、それが彼のプラスになることもなかった。
 
伊『Gazzetta dello Sport』は、今回の敗戦が全てデ・ケテラエルのせいというわけではないが、彼も負の主人公の1人だと主張。「ハンドブレーキを引いた状態でプレイしていた」と彼の低調ぶりを表現している。
 
また、同メディアによれば、ステファノ・ピオリ監督も試合後にデ・ケテラエルについて言及している。彼を最前線で起用した意図や彼のパフォーマンスをどう評価しているか明らかにした。
 
「ワールドカップ後にほとんど練習できていないジルーが3日おきにプレイすることは不可能だから、重要な選手であるデ・ケテラエルを普段とは違う役割で起用した。彼はよく動き、いいプレイをしたと思うが、全員がもっとうまくやらなければならない」
 
9日のローマ戦でも終盤に2点を返されるという残念な試合運びを見せていたミランは、2試合連続で勝利を逃している。コッパ・イタリア制覇の可能性がなくなっただけに、しっかりと立て直してここからはより気合いを入れて臨みたいところ。1年目は大目に見る必要があるかもしれないが、欲を言えば本領を発揮してチームをタイトル獲得に導くデ・ケテラエルの姿にも期待したい。

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