4年で久保建英は“ワールドクラス”になるのか クライファートら気になるワンダーボーイの成長速度

今回のW杯では思うような結果を残せなかった久保 photo/Getty Images

4年後のW杯へサムライブルーの主役となるか

4年後、25歳を迎えているMF久保建英は日本代表の中心となっているだろうか。

日本代表はFIFAワールドカップ・カタール大会でドイツ、スペインを撃破するサプライズを起こし、ベスト16でもクロアチア相手に善戦するなど収穫の多い一か月を過ごした。

しかし、消化不良に終わった選手もいた。久保もその1人かもしれない。ドイツ、スペイン戦に久保は先発したが、どちらのゲームも前半は守備に追われる苦しい展開となった。久保は両試合とも前半のみで交代しており、ベスト16のクロアチア戦も体調不良で欠場することになった。初のFIFAワールドカップは少し苦い経験となったのではないだろうか。
現在の久保は21歳。若手ではあるものの、今大会ではイングランド代表MFジュード・ベリンガムやドイツ代表MFジャマール・ムシアラなど10代の選手も結果を残している。21歳を若手と呼ぶべきかどうかは迷うところで、そろそろ久保にも欧州5大リーグと日本代表で具体的な結果が求められる頃合いだ。

久保に対して少々厳しい評価を下したのは『Sportskeeda』だ。同メディアは『スターダムへの道が閉ざされる可能性がある5人のワンダーキッド』と題した企画で久保の名前を挙げており、リーガ・エスパニョーラでのパフォーマンスにも納得していない。

「日本で成長した久保は2019年にレアル・マドリードと契約した。しかし、そこから久保のキャリアはゆっくりと脱線し始めた。トップチームでは出番を掴めず、レンタル期間がスタート。マジョルカ、ビジャレアル、ヘタフェでは大きな影響を与えることができず、今季のレアル・ソシエダでは14試合で2ゴール4アシストしか達成していない」

今季より移籍したソシエダでは前を向いてプレイできる機会が増えており、そこでの活躍があったからこそカタール大会を戦う日本代表メンバーにも入ることができた。ソシエダでのパフォーマンスは後半戦を含めもう少し長い目で見るべきだろう。

とはいえ、マジョルカやヘタフェへのレンタル移籍で苦戦したのも事実だ。ソシエダへ辿り着くまでに遠回りした印象もあり、やはりレンタル先の選定は難しい。

他に同メディアはリヨンからのステップアップがまだ実現していないリヨンMFフセム・アワール、オランダのワンダーキッドと期待されながらA代表にも入れていないバレンシアFWジャスティン・クライファート、チェルシーでは定位置を確保できずレヴァークーゼンへレンタル移籍しているFWカラム・ハドソン・オドイ、まだパフォーマンスに波があるユヴェントスFWモイーズ・キーンの4人をリストアップしている。

いずれもポテンシャルの高い若手と評判だった選手だが、確かにクライファートやキーンには物足りない印象もあるか。年齢的には強豪クラブの顔となっていてもおかしくない。

4年後に25歳を迎える久保は、2026年大会で2列目のリーダーとしてサムライブルーを引っ張ることが期待されている。そのためにはクラブで安定した結果を残す必要がありそうで、レアルのようなビッグクラブでプレイするには得点数とアシスト数を上げるしかない。同メディアが名指ししたように、そのポテンシャルは本物だ。ビッグクラブで活躍する姿も期待してしまうが、この4年で久保はどう進化するのか。

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