ドイツ・スペイン撃破。日本サッカーはレベルアップしている? 気になる4年間での“積み重ね”

日本はこの4年間で何を得たのか photo/Getty images

この結果をどう捉えるか

日本はFIFAワールドカップ・カタール大会で歴史的な勝利を2度収めた。ドイツ、スペインとW杯優勝経験国を圧倒する展開もあり、逆転勝利は日本国民の記憶に刻まれた。次の相手はグループFを2位通過してきたクロアチアだ。前回のロシア大会では2位と好成績を残しており、再び番狂わせを起こしたい。

しかし『ABEMA』で日本戦の解説を務める本田圭佑は現代表に対し思うところがあるようだ。

「予選3試合を振り返って思うこと。結果ほど日本サッカーの未来は楽観視できない」
自身のSNSではこのように語っている。反響は大きく、この意見には多くのコメントが寄せられた。

グループステージ3試合、とくに勝利した2試合の戦い方は今までの日本にはないものだった。基本的にアジア最終予選から採用していた[4-5-1]や[4-3-3]ではなく、[3-4-3]、[3-5-2]のような3バックを使って勝利している。W杯前に3バックを使ったのは試合の流れの中から数回であり、ドイツは驚いただろう。しかもそれが機能するとなれば相手は対応に苦しむ。

4年に一度のW杯では「4年間の積み重ね」「4年間の総決算」という言葉が使われる。W杯はこの4年間で積み上げてきたものを発揮する場だと考えられてきた。

しかし現状森保ジャパンが結果を出している戦い方は「4年間の積み重ね」なのだろうか。もちろん選手同士の連携は深まったと思う。ただ戦い方はこの4年間と大きくかけ離れたものであり、日本代表を外から見た時、積み重ねのあるチームとは思えない。

日本は今大会で堅守速攻型のチームとして結果を残している。ドイツ戦はボール保持率26%、スペイン戦はさらに低い17%で勝った。5バック時は堅守が機能しており、カウンターでは鋭いものを繰り出す。

ではアジア予選で、アジアカップで日本はこれほど相手にボールを持たせるのか。おそらく自らがボールを持って主導権を握るはずだ。日本はこの主導権を握る戦いが苦手だ。アジア最終予選で苦戦したのはこれが原因で、コスタリカに敗れたのもそうだ。攻め手が個での打開しかなく、守ってカウンターで虎視眈々とゴールを狙う時よりもなぜか選択肢が少なくなる。

いわゆるポゼッションサッカーの経験値を高めるには、積み重ねが大事になる。相手の守備陣を攻略する選択肢をいくつも選手たちで共有してパターンを作る。そうなれば自ずと相手の守備を崩せるチームになるはずだ。ただこれはそれほど効率の良いものではない。ボール保持の理解を深めたからといって日本のように割り切って守備をしてカウンターでゴールを狙うチームに負けることがあるからだ。ドイツとスペインはこの問題に悩まされている。

積み重ねをW杯で出すのか、その時々によって合わせるのか、現状その時々に合わせることで成功を収めている。ただ長期的に見た際、それでは積み上げることができない。ボール保持での苦戦は続くことになり、壁にぶつかり続けたまま、次のW杯でも同じような戦い方を選択するのだろうか。

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