「楽しいことにノーと言えるかどうか」 デ・ブライネが語る10代の難しさ

デ・ブライネはベルギーのヘンクでプロデビューを果たした photo/Getty images

若くして活躍するスターが増えている

今や世界最高のチャンスメイカーと称されるマンチェスター・シティのケビン・デ・ブライネ。両足から供給されるパスは正確で、アイデアに溢れている。近年はより馬力のあるプレイを披露するようになっており、ジョゼップ・グアルディオラが率いるシティの中でもその存在感は群を抜いている。

英『The Guardian』では11月の下旬からスタートするFIFAワールドカップ・カタール大会の数週間前にデ・ブライネの自宅を訪ねており、デ・ブライネ、奥さん、子供たちの計5人家族にインタビューを行っている。その中ではプロサッカー選手としての私生活の難しさ、チェルシー時代についてなどなど多くの質問が飛び交っており、とくに興味深かったのは10代前半から後半にかけての成長の難しさだ。

とくに10代前半から後半は多感な時期であり、私生活ではサッカー以外に魅力が溢れている。
「強い意志が必要だ。楽しいことにノーと言えるかどうか。多くの人がこの時期(10代後半)に挫折してしまう。サッカーでは早く大人にならないといけない。トップチームでプレイするようになると、30歳、35歳と、子供を持つ人たちと生活を共にすることになる。そうでなければ落ちこぼれになってしまう。エリートスポーツは残酷だ」

「14歳で(家から)離れてしまったので、人生の一部を失ってしまった。土曜日にプレイして家に帰って両親に会い、日曜日の夕方にはまた戻る。人生の社会的な部分をすべて逃した」

デ・ブライネは自身の10代を振り返っており、サッカー選手として成長するために犠牲にしてしまったことについて話している。

それこそデ・ブライネは18歳でベルギーのヘンクでプロデビューを果たしており、私生活では数々の誘惑を断ってきたのだろう。当時友人たちを羨ましく思うことはなかったようだが、ここまで多くのことを経験した後で考えると、「皆と同じようにやっていたら楽しかったんだろうな」と思うようになったと話している。

同メディアによると、9歳でアカデミーに入学してもそこからプロになれる確率は0.5%以下だという。狭く険しい道を乗り越えた者のみが立てる舞台であり、常人とはまた違った難しさを経験している。

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