ハーランドの代役は「脅威ゼロ」と英紙から辛口評価 フリアン・アルバレスはシティの頼れるプランBとなれるか

マンチェスター・シティでプレイするフリアン・アルバレス photo/Getty images

全試合にハーランドが出られるわけではない

今季のマンチェスター・シティは攻撃力が大幅に向上した。昨季は本職のストライカーなしでリーグ戦99ゴールを奪ったが今季の勢いはそれを上回る。

それはアーリング・ハーランドの存在が大きい。ボルシア・ドルトムントからやってきたノルウェーのストライカーは初体験のプレミアリーグで得点を量産している。190cmを超えるサイズ、半端ないスピード、そして決定力があり、ゴールを奪い続ける。

今季の不安要素を挙げるとすればそのハーランド不在時だろう。これまでハーランドはほとんどの試合に出場しているが、彼がいなくなった際のシティは攻撃力が低下しているように思える。実際に不在だったコペンハーゲン戦と前半だけでピッチから退いた直近のCLドルトムント戦はゴールを奪えなかった。
ハーランドがピッチを離れるとセンターフォワードにはフリアン・アルバレスが入る。シティにいるもう一人のストライカーで、アルゼンチンのリーベル・プレートからやってきた。

このアルバレスが頂点にいる際のサッカーをシティは煮詰める必要がある。アルバレスは170cmと小柄な選手であり、ハーランドとは違う。屈強なDFを相手にしてボールを収められるような選手ではなく攻撃時に工夫を加えなければならない。

ハーランドが不在だったレスター・シティ戦はこのアルバレスがCFに入ったが、存在感はなかった。レスターが[5-5-0]とも取れる守備戦術で戦っていたこともあったが、チャンスシーンを作れず後半フィル・フォーデンと代わってベンチに下がった。

英『Manchester Evening News』の採点では最低点となってしまい、「ゴールへの脅威はゼロ」と辛口なコメントが掲載されている。

同メディアによると、ハーランドはミッドウィーク開催のCLセビージャ戦に出場しないようだ。決勝トーナメント進出は決まっており、怪我のリスクをなるべく減らすためだろう。アルバレスとしては大きなチャンスであり、チームメイトとの連携を深めたい。スペースがある場面では生き生きとした姿を見せているが、押し込む展開になるとアルバレスにボールが入る回数は極端に減ることになり、レスター戦は77分までプレイしたが、タッチ数はわずか13回だった。

よりチームを安定させるために必要なハーランド不在時のプラン。現状ではアルバレスをCFに立たせることがプランBとなっているが残念ながら機能していない。とくに相手を押し込んだ際は攻撃がチグハグであり、解決策を見つけたい。

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