わずか約24億円でシティが獲得したNEWコンパニ ダービーでは“デュエル勝率100%記録”英紙は最大のバーゲンとして称賛

最後尾からマンチェスター・シティを支えるマヌエル・アカンジ photo/Getty images

素晴らしい買い物だった

マンチェスター・シティは2日にホームでマンチェスター・ユナイテッドと対戦。大量6ゴールと得点力が爆発し、最終的には6-3での勝利となった。これで無敗は継続であり、CLコペンハーゲン戦を挟んで次節サウサンプトンと対戦する。

結果だけを見ればシティの大勝であり、直近の成績からこのスコアを予想することができた。しかしいくつかの不安要素があり、その一つがアンカーであるロドリの負傷だ。英『Manchester Evening News』によると、ダービー前のトレーニングで負傷してしまい、重症ではなかったようだが、リスクを冒さないためにベンチ外になったという。

このロドリが中盤にいるといないとではシティの守備の安定感は大きく変わる。配球力だけでなく守備力もプレミア屈指のアンカーであり、実際に代役としてピッチに立ったイルカイ・ギュンドアンでは中盤のフィルター役にはなりきれなかった。
そのため昨季のシティの武器である守備の安定感を欠いた状態でマンチェスター・ダービーに臨むことになったが、前半の守備陣のクオリティは素晴らしかった。後半には3失点を許してしまったが、前半をゼロに抑えたことで勝ちにつながった。

その中心にいたのが今夏の移籍市場でボルシア・ドルトムントからやってきたマヌエル・アカンジだ。ビルドアップでの貢献度、高い守備強度を両立するセンターバックで、シティの守備陣に怪我人が多いことも影響しており、今では1番手の守備者になっている。

ユナイテッド戦で感じたアカンジの武器は球際の強さ、そしてスピードだ。地上戦でのデュエルは5戦5勝と勝率100%の数字を収め、球際で負けていない。スピードは多くの場面で生かされており、マーカス・ラッシュフォードやジェイドン・サンチョらユナイテッドの強みである快足を持ったアタッカーに対して劣勢にならずに対応できていた。フィジカル面で無理の効くCBがシティには不足しており、アカンジの加入でその弱点を埋めている。

英『Manchester Evening News』の試合後の採点では最終ラインで最高点となる9を獲得。「今シーズン最大のバーゲン。決して足を踏み外すことはなかった」と称賛している。アカンジ獲得にかかった移籍金はわずか1750万ユーロ(日本円にして約24億円)と安価であり、素晴らしい買い物をした。

シティファンとして知られるリアム・ギャラガー氏は試合終了後自身のSNSで「NEWコンパニ」とアカンジを称賛するコメントを残している。今季からバーンリーを指揮するヴァンサン・コンパニは現役時代アカンジのような身体的に優れた守備者であり、怪我は多かったがシティを支えたレジェンドだ。アカンジはシティ移籍後4試合でそのコンパニと比較される存在になっており、これからもチームを支える守備者の活躍に期待だ(データ『SofaScore』より)。

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