トーマス・トゥヘルを解任したチェルシーはグレアム・ポッターを新監督として招聘したと発表した。ブライトンの元指揮官であり日本代表の三笘薫を指導していた。契約は5年とのこと。
ポッターは非常に優秀な監督だ。18-19シーズンからブライトンを率いており、プレミア下位常連だったチームを昨季は9位でフィニッシュさせた。22-23シーズンも好調を維持しており、開幕から6戦で4勝1分1敗の4位につけている。
「ガファー(ポッター)が僕らに与えてくれるのはボールを使った仕事と、ボールに対する仕事だ。自分の仕事が何なのか、明確にしてくれる」
「僕は自分の仕事が何なのか、ちゃんと分かっている。ボールを持っているときも、そしてチームの中で自分がどのようなポジションにいるのか、どこで助けられるのか、どこで危険な存在になるのかはっきり分かっている。だから彼(ポッター)は本当に優秀なんだ」
英『The Athletic』にてブライトンのパスカル・グロスがチェルシーへ向かったポッターについて話している。チームへの戦術の落とし込み、選手それぞれに明確なタスクを与えており、より輝ける方法を伝えている。そうすればプレイに迷いがなくなり、高いパフォーマンスを発揮することができる。
英『The Guardian』ではポッターがチェルシーで何から手を付けるべきなのか考察している。
まずは採用するシステムだろう。ブライトンでは[3-4-3]や[4-2-3-1]と相手次第でフォーメーションを変えている。相手に合わせたカメレオンシステムはブライトンの強みの一つだが、加わったばかりのチェルシーでそれを実行するのは難しい。
攻撃の再構築はすぐに取り掛からなければならない問題である。ロメル・ルカクをローンで放出しラヒーム・スターリング、ピエール・エメリク・オバメヤンを獲得したが、未だ形は見えていない。同紙では新たに6年契約を結んだアルマンド・ブロヤにスポットライトが当たると期待している。
守備陣の再構築も重要だ。リーグ戦では開幕から9失点、CLディナモ・ザグレブ戦ではミスラフ・オルシッチにゴールを許した。カリドゥ・クリバリ、ウェズレイ・フォファナ、マルク・ククレジャと新戦力のDFは各リーグで屈指の実力者であり、彼らをまとめ上げることができれば堅守の完成だ。
ククレジャ、クリバリ、フォファナ、スターリング、オバメヤン、デニス・ザカリア、ローンから戻ってきたブロヤ、コナー・ギャラガーと新戦力だけでこれだけのメンツが揃っている。もちろん既存戦力にも頼れるスタープレイヤーはおり、ポッターはこれからどのような改革を見せてチェルシーに勝ち点をもたらすのだろうか。