テン・ハーグ監督自らも走っていた4失点大敗後の罰走 リヴァプール戦に一致団結で臨むことができたリーダーの求心力

テン・ハーグ監督自ら罰走を行ったという photo/Getty Images

マンUはリヴァプール戦の勝利から再スタートを切れるか

プレミアリーグ第3節のリヴァプール戦で2-1の勝利を飾ったものの、前節のブレントフォード戦では、4-0の大敗を喫していたマンチェスター・ユナイテッド。ブレントフォード戦の翌日に行われたオフ返上の罰走が話題となっていたが、それを命じたエリック・テン・ハーグ監督は、自らその走りに参加していたようだ。

本来であれば休日となっていたブレントフォード戦の翌日。テン・ハーグ監督は選手たちを練習場へと呼び出し、ブレントフォードより少なかった総走行距離8.5マイル(約13.7km)分を選手たちに罰として走らせていたことが報じられている。しかも、これは猛暑の中で行われたようだ。

英『Daily Mail』によれば、マンUの選手たちはこの罰走について、当然快く思っていなかった模様。しかし、テン・ハーグ監督はコーチングスタッフを含む全員に敗戦の責任があるというメッセージを強調するため、自らも罰走に参加するという異例の行動に打って出たという。

彼は「自分もチームの一員なのだから、罰を受けるのは当然だ」と言い聞かせながら走ったようだが、なかなかランをやり遂げることができなかったそう。それでも結果的にこの行動が選手たちからの尊敬を集めるきっかけとなったようで、彼の手腕に懐疑的だった選手も味方につけることができたようだ。

その後に迎えたリヴァプール戦では、マンUの総走行距離がブレントフォード戦から約18km増加しており、スプリント回数も2倍以上を記録したことが報じられている。今回の罰走は、フィジカル面やコンディション面の向上というより、監督と選手が一つにまとまったことに意味があるはずで、選手たちは監督の求めるプレイを続けた結果、走行距離やスプリント回数が自然と増えていたのではないか。

当然、チームの指揮官には戦術的な素養が求められるが、それを実行するためには、選手たちの心を惹きつけ、チームを一致団結させる必要がある。今回の一件を踏まえ、テン・ハーグ監督は、そういった求心力やマネジメント力を持ち合わせている指揮官だと考えて良いのではないだろうか。

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