ホワイト、冨安、マガリャンイス、ジンチェンコ アーセナルは“17失点”の1998-99を目指したい

ホワイトは最終ラインの要の1人 photo/Getty Images

もう脆いと指摘された守備は過去の話

2003-04シーズンの無敗優勝を最後にプレミアリーグ制覇から遠ざかるアーセナルは、何度も守備が脆いと指摘されてきた。2010年代も攻撃陣には魅力的なタレントを揃えてきたが、失点数を思うように減らせないシーズンも目立ったのだ。

だが、守備が弱点との指摘は今のアーセナルに当てはまらないだろう。むしろ現アーセナルの強みは守備にあると言っていい。

DFガブリエウ・マガリャンイス(2500万ポンド)、冨安健洋(1800万ポンド)、ベン・ホワイト(5000万ポンド)、キーラン・ティアニー(2500万ポンド)、レンタル先から戻ってきたウィリアム・サリバ(2700万ポンド)、さらに今夏マンチェスター・シティからオレクサンドル・ジンチェンコ(3000万ポンド)を獲得するなど、近年のアーセナルは守備補強にしっかりと投資してきた。
GKアーロン・ラムズデールも加えれば、今のアーセナル守備陣は信頼できる。アーセナル専門メディア『Pain In The Arsenal』は「どの最終ラインの組み合わせがベストか」と複数の最終ライン案を提示しているが、今のアーセナルは最終ラインの構成に悩むほど層が厚くなってきている。

昨季と同じスタイルでいくなら右サイドバックに冨安、センターバックはホワイトとマガリャンイス、左サイドバックにティアニーだが、今季はここにサリバとジンチェンコが加わる。怪我が目立っている冨安に代わって右サイドバックにホワイトを入れ、センターバックをサリバとマガリャンイスに任せるプランもある。冨安とて安泰ではないだろう。もちろん3バックもオプションとなるはずで、守備の選択肢は確実に増えている。

プレミアリーグが始まって以降、アーセナルのリーグ最少失点は2位でフィニッシュした1998-99シーズンの17失点だ。この時はGKデイビッド・シーマン、DFリー・ディクソン、マーティン・キーオン、ナイジェル・ウィンターバーン、トニー・アダムスら黄金の守備陣がいた。その前にはMFパトリック・ヴィエラ、エマニュエル・プティとファイトできる中盤戦士がおり、フィジカル勝負大歓迎といったチームだ。

やはり守備陣が目指すのは当時の17失点だろう。今のアーセナル守備陣は確実に強化されており、新シーズンは失点数を大幅に減らして上位進出へ繋げていきたいところだ。

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