イ・ガンイン擁する韓国攻撃陣をねじ伏せたヤングジャパン アンリ・馬場コンビが支えたハイクオリティな最終ライン

馬場晴也とコンビを組んだチェイス・ アンリphoto/Getty Images

攻守ともに効いていた

2つ下の年代となるU-21のチームでU-23アジアカップに臨んでいる日本代表。順調に勝ち星を積み上げており、12日の準々決勝ではアジアのライバルである韓国代表を3-0で打ち破った。

韓国相手に3ゴールを挙げたアタッカー陣も素晴らしいが、クリーンシートに抑えた守備陣も称賛されるべきだ。相手には久保建英とマジョルカでチームメイトである、イ・ガンインがいたが決定的な仕事はさせず、打たせた枠内シュートは2本と鉄壁の守備を披露した。

堅守を誇った日本代表の守備陣を統率したのが、東京ヴェルディのDF馬場晴也である。ユースからトップチームに昇格した生え抜きで、今季はリーグ戦で15試合に出場している。正確なロングフィードが特長で、最終ラインから左右にボールを蹴り分ける。181cmと長身ではないが、空中戦では力強さを見せ、地上戦では素晴らしい読みからボールを刈り取る。この世代ではチェイス・アンリにスポットライトがあたりがちだが、現時点での完成度でいえばこの馬場が頭2つほど抜けている。
そんな馬場とコンビを組んだのが、DFチェイス・アンリである。18歳とチームでは最年少で、技術や判断力は改善の余地があるのだが、フィジカルを生かした力強いプレイでチームを支える。空中戦、前に出て潰す守備の圧力は高く、韓国の攻撃をねじ伏せていた。前述したように判断力はまだまだだが、シュツットガルトでインテリジェンスの部分が鍛えられれば面白い選手になることは間違いない。

韓国戦では馬場とアンリがセンターバックでコンビを組み、右の半田陸、左の加藤聖が彼らを支えた。半田は守備力が高く、加藤はキック精度の良さを持ち味にしている。プレイスキックの期待感はフル代表以上であり、加藤が台頭することになれば日本のセットプレイは大きな武器となるだろう。

年上の韓国相手に完封勝利を収めたヤングジャパン。攻撃を跳ね返す守備、攻撃を作り出すビルドアップ共にレベルが高く、今後フル代表に招集されることになっても問題なく活躍できるはずだ。

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